まるで保育園!な共有スペースも 子育てしやすいマンションに注目 「東京こどもすくすく住宅認定制度」を知っていますか
認定は3種類 7月末時点で約2300戸
この事業は2016年2月にスタートした「東京都子育て支援住宅認定制度」を2023年4月にリニューアルしたものです。認定モデルを3種類に拡大して、事業者の利用を広げました。認定されている住宅は7月末時点で、約2300戸あります(建設中を含む)。東京都のWebサイトで認定住宅の一覧を見ることができます。
認定モデルはこの3種類です。
- 転落防止など安全確保に特化した「セーフティモデル」
- 安全面に加え、複数ある設備のなかから事業者が選んで整える「セレクトモデル」
- 設備だけではなく、子育てがしやすいようなコミュニティーづくりなどソフト面も取り入れた「アドバンストモデル」
専有面積はセーフティ、セレクトの両モデルで45平方メートル以上、アドバンストは50平方メートル以上となっています。
キッズスペースの管理人は保育士資格
認定を受けている集合住宅の一つ、東京都墨田区の賃貸住宅「ネウボーノ菊川」を訪ねました。こちらは「アドバンストモデル」で、共用部分を充実させているのが特徴です。キッズスペースには、保育士資格のある管理人が週6日、午後や日中にいます。部屋は管理人手作りのおもちゃもあり、まるで保育園のようです。
キッズルーム前には駐輪場への動線にもなっているキッズガーデンがあり、夏の間はビニールプールを出したりするそうです。砂場もあります。
安全に配慮 ベランダ転落事故も防止
居室の設備も取材しました。まずキッチンは、家事をしながら子どもを見守れる対面式です。写真では見えませんが、コンロには誤って子どもが火を付けないよう、チャイルドロックがついています。
また子どもの転落防止のため、ベランダに置くエアコンの室外機と手すりの間には一定の距離を確保することが求められています。
そのほか、トイレトレーニングも楽に行える奥行きのあるトイレ、感電を防ぐシャッター付きコンセントなどが整備されています。家賃は相場より高めだとのことですが、訪ねた日(2023年9月15日)も満室でした。
今住んでいるマンション向けの補助も
東京都は今住んでいる分譲マンションや賃貸マンションなどに対し、子育て世代が行う安全対策にも補助制度「『子供を守る』住宅確保促進事業」を用意しています。段差の解消や、手すりの設置、バルコニー内のエアコン室外機の周りに柵を設置することなどに利用できます。補助率は補助対象工事費の3分の2で上限は30万円。1世帯1回限りです。
消費者庁によると、2022年10月から2023年5月末までに全国で7人の子どもが転落事故で亡くなるなど、家庭内でも事故は起きています。東京都民間住宅部 安心居住推進課 子育て支援住宅の担当者は「お子さんの安全のために都の制度をもっと利用してください」と話しています。
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