「子どもロコモ」に注意! コロナ運動不足でケガ増加 縄跳びで足首骨折、つまずいて靭帯損傷…
体育が減り昼休みは短縮 外遊びもできず
2歳から10歳の子ども4人がいる埼玉県三芳町の母親(33)は、休校期間中、子どもたちのゲームやスマートフォンの使用時間が1日8時間に及ぶこともあったと振り返る。長男と次男が通う小学校は再開後、体育の授業が減り、20分だった昼休みは10分に短縮。校庭での外遊びはできていない。一方で休校明けから月1回の土曜登校が続き、この母親は「座る時間は増えているのに、体を動かす機会が少ないのでは」と心配する。
ロコモは高齢者特有の症状だと思われていたが、近年は子どもにもみられることが分かっている。林さんの整形外科医院にも、運動不足が原因とみられるけがや不調で来院する子どもが増えている。
しゃがめない…運動不足で筋肉・骨の衰え
また、学校医を務める岩槻区の2つの中学校では6月、生徒2人が縄跳び中に足首を骨折。7月には高校1年の女子生徒が、家でカーペットにつまずいただけで足首の靱帯(じんたい)を損傷した。この女子生徒は休校期間中、スマホを1日5〜6時間使っていたという。こうした事例を、林さんは運動不足で筋肉や骨が衰え、体をうまく動かせない「子どもロコモ」とみている。
埼玉県医師会が2010〜13年に幼稚園児と小中学生計約1300百人を対象に行った運動器検診では、しゃがみ込みや体前屈など基本動作ができない子どもが約4割に上った。もともと子どもの運動機能の低下が懸念されていたところ、コロナ禍でさらに深刻化する可能性がある。
「短時間でも毎日体を動かすことが大切」
林さんが7月、来院した小中高校生計30人に行ったアンケートでは、30%が「休校中に運動しなかった」と回答。スマホやゲームの時間が「1日1時間以上」は63%で、中高生に限ると「3時間以上」が50%に上った。
林さんは「ラジオ体操でいいので、短時間でも毎日体を動かすことが大切。スマホのしすぎで姿勢が崩れていないか、一度専門家に診てもらうこともいい」と促している。
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