ランドセル「重すぎ」問題にまた反響 体重19キロの1年生に5キロ…「体への影響が心配」
小林由比 (2021年4月30日付 東京新聞朝刊)
年度替わりの3月から4月にかけ、読者からのコメントが増えた記事の一つに2018年10月に公開した「国も動きだした『重すぎるランドセル問題』」があります。教科書のページ数の増加や、学力向上の掛け声の下、プリント類などが増え、通学時の荷物が重くなりすぎている問題。改善を求める声を受け、文部科学省が同年9月、学校に勉強道具を置いていく「置き勉」を認める通知を出すなど、議論が高まりました。
それから2年半。コメントからは、今も問題が解決していない地域や学校があることがうかがえます。「身長110センチ、体重19キロ、ランドセルの重さが5キロ。体への影響が心配で、できることなら親が持っていってあげたいくらい」。こう書いたのは新1年生の女の子の保護者。「子どものことより、学校運営優先(面倒や手間を避けたい)のように感じます」とつづっています。
新学期にもらった教科書を翌日記名して全部持ってくるよう言われ、ランドセルを含めた重さを量ると6.1キロあった、とのコメントも。心配になって調べていて、記事にたどり着いたと書いてくれていました。
今月、私が次男(小5)の保護者会に出た際には、「社会と理科の教科書や教材は学校に置いていかせますので、おうちで見当たらなくても心配しないでください」と先生から説明があり、配慮されているのだなと安心しました。「子どもにとって一番良い方法は何かを子ども目線から考えたほうがいい」とのコメントに共感します。学校現場でいま一度、見直しを進めてほしいと思います。
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