「英検準2級以上」の英語力がある高3 福井県が全国トップの59.6% 全国平均46.1%

小松田健一 (2022年5月19日付 東京新聞朝刊)

「英検3級以上」の中3は47.0%

 文部科学省は18日、全国の公立小中高校を対象にした2021年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。「英検3級」以上の英語力を持つ中学3年は47.0%(2019年度比3.0ポイント増)、「英検準2級」以上の力がある高校3年は46.1%(同2.5ポイント増)で、いずれも調査を始めた2013年度以降では最高となった。

政府目標「中3で50%」には届かず

 調査は昨年12月時点で実施し、英検、TOEFLなど外部検定試験の級やスコアを持つ生徒と、英語教員が学校の成績などをもとに「相当する力がある」と判断した生徒を合計した。

 政府が2022年度での達成を目標とする50%には届かなかった。文科省の担当者は「現場からは、コロナ禍のため会話のグループ学習を実施しにくいといった声があった」としている。

 目標を達成している生徒の割合を都道府県・政令市別で見ると、中3はさいたま市の86.3%が最も高かった。首都圏は、群馬県60.9%、横浜市54.9%、東京都54.4%などだった。

 高3は都道府県のみで、全国最高は福井県の59.6%。首都圏は神奈川県の51.7%が最も高く、東京都50%、栃木県46.9%、群馬県44.3%と続く。全国では中3、高3とも3割台の自治体が複数あるなど、地域差が目立った。

 2020年度は新型コロナウイルスの影響で調査が中止となった。

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