参院選の投開票日、高校生の声が町に響く 八王子市の防災無線でアナウンス 若者の投票率アップに期待
布施谷航 (2022年6月19日付 東京新聞朝刊)
参院選の投開票日の7月10日、東京都の八王子市選挙管理委員会は防災無線で八王子実践高校の生徒が投票を呼び掛ける啓発アナウンスを放送する。市選管によると、昨年10月の衆院選の投票率は10代が49%、20代が38%で、全世代の57%よりも低い。若年層に同世代の声が響くのを期待している。
八王子実践高の放送部長「政治に関心」
アナウンスするのは3年で放送部部長の松田絆良(きら)さん(17)。以前から社会科系の科目が好きで、選挙にも関心があり、前回衆院選でも開票速報にくぎ付けだった。今度の参院選ではまだ投票できないが、放課後には誕生日を迎えて投票権を得た同級生と「投票行く?」などと会話を交わしているという。
アナウンスするのは「今日は、参議院議員選挙の投票日です」「投票時間は、午後8時までです」という告知で、17日に録音済みだ。事前練習もあり、1回の本番で録音は終了。「落ち着いたトーンで文節をしっかりあけるよう心掛けた」と納得がいったようだ。
音村昭人選管事務局長は「若年層の投票率向上につながってくれるとありがたい」と松田さんの声に期待を寄せる。
まだ17歳「投票できるのうらやましい」
松田さんは「呼びかけを聞いてくれて、1人でも『行ってみよう』と思ってくれたら、うれしいですね」。18歳になるのが待ち遠しいようで「投票できる人がうらやましい。早く投票所に行きたいです」とも話していた。
アナウンスは7月10日午前11時、午後1時半、午後5時の3回、市内421カ所の防災無線スピーカーから流される。
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