小中学校の先生90人による「お薦めの100冊」 福生市がリーフレット制作、ダウンロードもできます

松島京太 (2022年12月21日付 東京新聞朝刊)
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リーフレットを手にする拝原教諭(右)と渡辺教諭=福生市で

 東京都福生市内の小中学校の先生が児童・生徒に薦める本100冊をまとめたリーフレットを、市教育委員会と市小中学校長会が作った。市教委の担当者は「読んだ本の感想を身近な先生と語り合うような読書体験につなげてほしい」と呼びかけている。

あらすじやコメント、先生の名前付き

 リーフレットは、福生市内の小中学校10校の先生90人が推薦した150冊の中から100冊を掲載。小学校低学年(1、2年)、中学年(3、4年)、高学年(5、6年)と中学生向けに分け、本のタイトルと粗筋、コメントなどを先生の名前付きで紹介している。

 福生第二小の拝原奈穂実教諭(50)は、おーなり由子さんの絵本「ことばのかたち」(講談社)を小学校中学年向けに選んだ。普段使っている言葉が目に見えるようになったら、どんな形で、どんな色なのかを描いた物語で、「人を傷つける言葉を言うとどうなるのかを子どもたちにハッと気付いてほしい」との思いを込めた。

 福生第一中の渡辺健士朗教諭(31)が中学生に薦める本は、前野ウルド浩太郎さんの「バッタを倒しにアフリカへ」(光文社新書)。バッタ研究者の前野さんが、バッタの食害を食い止めるためにアフリカ西部のモーリタニアで活動した記録で、軟らかい文章で体験がつづられ読みやすいという。渡辺教諭は、前野さんが活動の中で挫折するエピソードに触れ、「『好き』だけじゃ進めないけれど、諦めないことが大事だと教えてくれる」と話す。

 リーフレットはA3判の二つ折り。市内の全児童・生徒に配布した。市のホームページからダウンロードや印刷もできる。各学校の図書室には、リーフレットに掲載した本を並べる書棚も設置している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年12月21日

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