「教員の性暴力防止法」施行から1年で都教委に相談88件、懲戒6件 「事実が認められず」53件にも注意
三宅千智 (2023年6月23日付 東京新聞朝刊)
東京都教育委員会は22日、昨年度に設けた第三者相談窓口に、都内の学校の教職員による性暴力の相談が児童生徒らから88件寄せられ、うち6件が懲戒処分に至ったと公表した。教職員の立場を利用した児童生徒への性暴力が相次ぐ中、都教委は校内ポスターを掲示するなどして相談体制や抑止策を強化する。
「私的なメッセージ」「体を触られた」
昨年4月、教員による児童生徒へのわいせつ行為など、性暴力を禁じた「教員による児童生徒性暴力防止法」が施行されたことを受け、都教委は弁護士を相談員とする第三者相談窓口を設置。電話やメール、都内すべての公立学校に配布した相談シートを通じて性暴力の相談に応じている。
昨年度の相談計235件のうち、「先生からSNSで私的なメッセージがくる」「頭や肩を触られた」といった性暴力が疑われる相談は126件。うち教職員に関する相談は88件で、都教委は6件で懲戒処分、23件で指導した。性暴力の事実が認められなかった53件についても、学校や都教委、区市町村教委が、教職員に対し誤解を招く行動をしないよう注意した。「教員の言い方がきつい」など指導に関する相談も117件あった。
防止月間に啓発ポスター掲示や対応訓練
都教委によると、昨年度、児童生徒に対するわいせつ行為やセクハラで懲戒処分にした都内公立学校の教職員は15件。都教委は教職員の性暴力があった場合の迅速な対応につなげるため、教職員や管理職向けの初動マニュアルを策定し、今年4月から運用している。
都教委は毎年7、8月を服務事故防止月間としており、本年度のテーマは「性暴力の防止」。期間中、周囲の大人への相談を呼びかける児童生徒向けポスターや教職員向け防止ポスターを校内に掲示したり、初動マニュアルに沿った対応訓練を都内すべての公立学校で実施したりする。
1
なるほど!
0
グッときた
2
もやもや...
2
もっと
知りたい
ご存じのように東京都の校長が生徒への性加害で捕まった。元同業者として情けない。恥ずかしい。「みんながみんなこんな人ではない!」と私がここで反論しても説得力ないな。(T_T)
人の上に立つ人はやはりある程度の人格者であるべきだが、不思議なことに、そのような人は管理職になりたがらない。そこで、相応しい人を管理職にするためにルールを変えよう。
現在の管理職は試験を受けて合格すればなれる。面接もあるようだが、管理職も人手不足で試験に落ちる人は殆どいない。そこで選出方法を変えてはどうか。ヒラ教員の推薦で選ぶのである。
この方法は良い点がある。これまでの管理職は教育委員会にならせてもらえた恩義があるから、教委に逆らえない。文科省からおかしな通達が来ても左から右に流してしまうのだ。迷惑は職員室である。しかし反対にヒラ教員の信頼があれば、職員室を第一に考えてくれるはずだ(まあ、立場が変わった途端の変節も考えられなくはないが)。
私は教育現場が思わしくない原因として、管理職が文科省や教委の側を向いていて、ヒラ教員と対立することにあると思う。私が理想とする管理職は逆に積極的に矢面に立ち、お上の理不尽な要求から職員室を守り、現場の事情を無視した出鱈目な政策を突き返せる心意気を持つ人である。このような人であれば、部活動指導の地域移行もスムーズに進むであろうし、タイムカードを押した時間を改竄させることもないだろう(残業時間が多いと教委から指導を受けるから)。
これを書いていて、猛烈に情けなくなっている。上記の理由で、現場は本当に辛かった。