こども記者が豊島区の企業を取材しました 聞く楽しさ、まとめる難しさを味わった「としまでまなぶ夏の1日」
豊島区ゆかりの企業や消防・警察の仕事にチャレンジ
昨年に続き、豊島区と明日館が共催。サンシャインシティや西武池袋本店のほか、自動販売機事業者「八洋(はちよう)」や東武鉄道、池袋消防署や目白警察署などが出展しました。
「こども記者体験」では、まずはじめに「取材って?」「質問のポイント」「メモを取るこつ」の3つを記者が説明。こども記者の腕章を腕に巻き、「こども記者手帳」を持って、各企業のブースを訪ねました。
西武池袋本店:履かなくなった子ども靴をアフリカへ これまでに何足?
西武池袋本店のブースを取材した7人は、履かなくなった子ども靴をアフリカの国「ザンビア」に送る取り組みについて、そごう・西武のSDGs担当・黄木(おおき)善治さん(56)の話を聞きました。
黄木さんは、「これまでに全部で何足くらい送ってきたと思いますか?」「みんなの靴がザンビアの子どもたちに届くまでに、どのくらい日数がかかると思いますか?」とクイズ形式で解説。子どもたちは「10万足くらい!」「30日間くらい?」と口々に予想し、黄木さんの「約100万足」「3カ月~半年くらい」という答えに驚き、数字をメモしていました。
黄木さんから「はだしで生活する現地の子どもたちは、破傷風や寄生虫のせいで、足を切らなければいけないことがある」という説明を聞いた子どもたちはみなショックを受けた様子。練馬区の小学3年、後藤芽南(めなむ)さん(8)は「どうしたら助けられるのか考えました。知らないことを聞くのも、記事に書くのも面白かったです」と振り返りました。
サンシャインシティ:暗いと、はだしだと、どうなる!?「防災チャレンジ」
サンシャインシティのブースを訪ねた5人は、ビルの管理を担当する「サンシャインシティ・ビルマネジメント」の鶴田雅史さん(34)と柴田仁美さん(33)の案内で「防災チャレンジ」に参加。災害時に身を守るために大事なことを屋内外で取材しました。
屋内では、暗い中でペンライトを使って大小のペンギンのぬいぐるみを捜したり、足つぼシートの上をはだしで歩いて痛みを実感したりして、照明や靴の必要性を確認。屋外では、消火器の使い方の説明を受け、的を狙って水を放射する体験をしました。
豊島区の小学3年、恩田すずさん(9)は「たくさん歩き回って、記者って大変なんだなと思いました。いきなり記事を書き始めるのは難しいけれど、教わったようにメモを取って、書く前に内容を整理してからなら書きやすそうです」と手応えを感じていたようです。
自動販売機事業「八洋」:人力発電で飲料を取り出せる自販機 目印は?
自動販売機の事業を展開する「八洋」のブースを担当した6人は、災害時に停電しても、人力で発電して飲料を取り出すことができる自販機の仕組みを取材しました。6人は交代でハンドルを回して電源が落ちた自販機を充電。なかなか「充電フル」の完了サインが出ず、最後は力のあるスタッフにバトンタッチ。無事に充電が完了し、りんごジュースが出てくると歓声が上がりました。
体験が終わると、解説のために前に立った営業本部・副本部長の中村薫さんと東京エリアのエリアマネージャー・渡邊賢太郎さん(51)に「発電しないと取り出せないの?」「どうやって普通の自販機と見分けるの?」と次々に質問。「回して発電する蓄電式のほかにも、直接取り出せる『ワイヤー式』など、全部で4種類あります」「非常時に使える自販機には『非常時ライフラインベンダー』というマークが目印に付いてるよ。見つけてみて」という説明を真剣な表情で聞き、メモを取っていました。
練馬区の小学5年、後藤あかりさん(10)は「将来の夢が記者なので参加しました。相手の話すことを直接聞けたり、大事なことをたくさん聞けたりするのが面白いと思いました。メモを取るのも記事を書くのも、大事な内容をまとめる時に、何を書いて何を書かないかを決めるのが難しいです」と話し、時間をかけて記事にまとめていました。
生き物、花… 「新聞ちぎり絵体験」も大人気!
東京すくすくのブースでは「こども記者体験」のほかに、「新聞ちぎり絵体験」のワークショップも開催。見本の作品を見て「やってみたい!」と参加した子どもたちは、ちぎった新聞を思い思いに貼って、カエルやカニ、チョウやチューリップなどの下絵を色とりどりの作品に仕上げました。
出来上がった作品は、「としまの森」コーナーに飾ったり、胸の前に掲げて記念撮影をしたり、大事に家に持ち帰ったり。一生懸命に作る子どもたちの姿に、「すごく集中して楽しそう。また機会があったら参加したいので開催の予定を知りたいです」と問い合わせてくださった保護者もいました。
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい