栄養たっぷり八王子市自慢の学校給食を食べませんか 1食300円の市民向け試食会 毎月3~5回開催
地元の文化財をイメージしたメニュー
学校給食の取材をする機会が多い記者(28)は、子どもたちが笑顔で給食を頰張る姿を見るたびに、うらやましいという気持ちが募った。「おいしそうだな」。そんなとき、八王子市学校給食課の安斎祥江さんが試食会があることを教えてくれた。自分の舌でも味を確かめたいと、心を躍らせて10月中旬、給食センターへ向かった。
八王子市では現在、給食センター4カ所で市立中学校向けに調理と配送をしている。試食会があったのは、元横山町にある学校給食センター元横山。2021年6月に開所し、中学校5校に1日約2500食を届けている。
試食会では市民ら11人が「日本遺産献立 車人形御膳」を味わった。メニューは地元に伝わる国の重要無形民俗文化財「八王子車人形」をイメージ。4種類の穀物と青のり入りの「三番叟(さんばそう)ご飯」、ヒジキと小松菜とニンジンをあえた「定式幕和(じょうしきまくあ)え」、桑の葉の粉で色をつけた「鳥の桑都(そうと)みそ焼き」、車輪形の焼き麩(ふ)を浮かべた「ろくろ車のすまし汁」が並んだ。彩りが良く、塩分控えめの味付けで、素材本来の味が分かる。試食しながら調理場の一部を見学し、職員お手製の紹介映像を見ることもできる。
日程やメニューはHPやSNSでチェック
試食会は今年1月にスタート。1食300円で、誰でも参加できる。参加理由は「子どもが中学校に入学するので気になった」「孫と同じ食事を食べてみたい」「農家として給食に野菜を提供している」「日々の食事の参考にしたい」などさまざま。試食後のアンケートはほぼ好意的な意見で「地元産や季節の野菜を使っていて感心」「野菜の切り方にこだわりを感じた」のほか、「1人で食べると食欲がわかないが、給食なら安くておいしく、人と食べられてうれしい」と回答した高齢者もいるという。
給食センターの新堀信晃センター長は「職員が努力して作った本当においしい給食を知ってもらうきっかけになれば」。安斎さんは「さまざまな取り組みをしていることも知ってほしい」と話した。
試食会の日程やメニューは八王子市のホームページや市学校給食課のInstagramなどに掲載している。事前予約が必要。問い合わせは学校給食課=電話042(620)7331=で受け付けている。
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