足立区・北鹿浜公園のミニチュア鉄道 乗客が延べ10万人突破 運行22年、91歳がけん引
佐藤航 (2022年12月28日付 東京新聞朝刊)
足立区立北鹿浜公園(鹿浜3)でボランティアの有志が走らせているミニチュア鉄道の乗客数が、運行開始から22年で延べ10万人を突破した。実物をそのまま小さくしたようなリアルな鉄道は、子どもだけでなく大人にも人気。メンテナンスや燃料調達などの手間や費用は小さくないが、グループを率いる梅沢淳会長(91)は「お客さんの喜ぶ顔がやりがい」と意欲を語っている。
愛好家14人のクラブ ボランティアで
石炭を燃料に走る蒸気機関車(SL)は、レール幅が12.7センチというサイズを除けば、鈍く黒光りする車体も噴き出す蒸気も本物そっくり。大人や子どもがまたがる客車を力強くけん引し、園内を巡る1周400メートルのレールをゆっくりと走っていく。
運行するのは、東京や北関東の愛好家14人でつくる「鹿浜ミニチュア鉄道クラブ」。現在の日本工業大駒場高校(目黒区)が社会人向けに開いていたミニSL作り教室の生徒が中心となり、2000年から会員が作ったSLや電気機関車などを持ち寄り運行している。コロナ禍の中断を経て、10月半ばに累計の乗客数が10万人を超えた。
日々手入れや調整 地域貢献に喜び
SLは昔ながらの動力と仕組みを持つだけに、日々の手入れや調整が欠かせない。すすが出にくい石炭を英国から取り寄せるなど、出費も多いが、会員たちは趣味と地域貢献を兼ねた活動に喜びを感じている。
建築資材メーカーを定年退職後の1991年に、ミニ鉄道作りを本格的に始めた梅沢さん。90歳を超えた今も、ミニ鉄道への情熱は衰えない。「子どもはもちろん、お年寄りはSLの石炭のにおいが懐かしいと言って喜んでくれる。まだまだ続けたいね」と笑顔を浮かべた。
運行の日程など詳細は北鹿浜公園の公式HPで案内している。
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一回だけ見たことあるけど楽しそうでいいですよね。
一方で鉄道となるとこだわりの強いお子さんや写真撮影マニアの大人からトラブルが起こされないか心配だったり(^_^;)