神奈川県議会の「子連れ傍聴」対応が難航 完全個室にできず音漏れに懸念 赤ちゃん泣いたら外へ?
志村彰太 (2023年9月26日付 東京新聞朝刊)
神奈川県議会主要会派でつくる「議会改革検討会議」は25日、小さな子ども連れなどにも本会議を傍聴してもらおうと、ベビーベッドなどを配した「多目的傍聴室」の設置案について議論した。しかし、県議会局が完全な個室にはできないと説明したため、「意味がない」などの異論が出て、慎重に検討することになった。
半個室にベビーベッド 天井は密閉せず
個室の傍聴席は横浜市議会が「親子傍聴室」として既に設置している。県議会局はこの日の会合で、傍聴席の入り口付近にガラス板で仕切られた半個室を設け、ベビーベッドのほか、可動式のいすを4脚を置く案を示した。消防法などに適合させ、通気性も確保する観点から天井を密閉しない構造にすると説明した。
これに対し、県議から傍聴室からの音漏れに関する懸念が出た。議会局は、乳児が泣き出すなどした場合の対応について「保護者らが外へ連れ出す」ことなどを想定していると回答したが、鈴木秀志氏(公明)は「そんな傍聴席なら意味がない。予算の無駄だ」と批判。別の県議も取材に「何のために個室をつくろうとしているのか分からない提案だ」と不満を漏らした。
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