文京区から広がる「議会ピクニック」とは 区議と委員会傍聴しランチで語り合う 6月は残り4回開催へ
押川恵理子 (2024年6月13日付 東京新聞朝刊)
地方政治と住民との距離を縮めようと、文京区議の有志が前年度から取り組む、議員と住民が膝を突き合わせて対話する「議会ピクニック」は、開会中の文京区議会6月定例会で8回を予定する。5月には埼玉県所沢市議会でも開かれ、広がりを見せている。
区民からの厳しい意見も受け止める
文京区議会でのピクニック初日の11日、区民5人が参加した。案内役の区議と、子ども・子育て支援調査特別委員会を傍聴し、新たな子育て支援計画などを巡る委員と区側のやりとりに耳を傾けた。昼食をとりながら、区議らと気軽に意見を交わす。
区民からは厳しい意見も。企画の面白さにひかれ、3回目の参加という40代の男性会社員は「行政側のしゃくし定規な回答に毎回失望する」と批判。自営業の菅谷幸子さんは「住民の監視がないと議会は変わらない。平日の日中は仕事という人も多い。やりとりの要約や映像の配信などウェブ対応を充実させて」と注文した。
区外からの参加もOK 広がりに期待
文京区議会では政党や会派の異なる若手区議6人が運営し、前年度は区内外の住民ら延べ149人が参加した。住民らは「区政への参加意識が高まった」「議員とこんなにフランクに話し合えたのは初めて」と評価した。
「子どもが生まれて初めて政治に自分ごととして関心を持たなければいけない」と話した参加者も。議会ピクニックは赤ちゃん連れで参加できるほか、これまでに小中高生も参加した。
参加したことのある区外の人が、自分の地元でも開きたいと考え、文京区議に協力を求め、5月16日に所沢市議会で初めて開催した。都内の別の区議会でも開催を検討している。発起人の1人、文京区の沢田圭司区議は「地方の政治、議会を変えたいと立ち上がる人たちの入り口にもなれば」と話す。
文京区議会では13、14、17、20、21、24日も予定。参加無料。申し込みは開催前日の午前9時までにメールinfo@gikaipicnic.comで受け付ける。
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