女の子と発達障害 安心を感じながら大人になるために必要なことは

(2022年11月4日付 東京新聞朝刊)
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発達障害の女の子向けのワークブック「おとなになる女の子たちへ」では、生理用品を視覚的に分かりやすく解説している

 先月公開した「発達障害のある女の子の『月経』の悩み 特性に応じたケアが必要です」の記事に、放課後等デイサービスを運営する50代の女性から、現場での実感を交えた感想をもらいました。

 記事ではナプキンを適切に使えないなど、月経を巡る失敗の背景に感覚過敏がある可能性を伝えましたが、女性も「感覚過敏から不安な思いが渦巻く日常を過ごしていることが多い。生理前後の体調の変化による不安な気持ちに苦しんでいる様子を目にする」とつづっていました。そして、思春期には、月経や下着、恋愛などについて「当事者同士の女子トークが重要」と感じているそうです。

 今回取材した中学1年生の娘の月経への対処で悩んでいるという女性も「発達の課題についても理解がある産婦人科医がいれば心強い」と話していました。障害の有無にかかわらず、若い女性たちが自分の体や性の悩みなどを気軽に相談できる場がもっと広がってほしいです。

 取材では、コミュニケーションや気遣い、身だしなみといった「社会性」が男の子よりも強く求められるために、「適応しなくては」と頑張り、苦手を隠す女の子も多いという指摘も。結果的に障害特性が見過ごされ、ケアや療育につながるのが遅れているケースもあります。女の子たちが安心を感じながら大人になっていけるよう、周囲の意識を変えていく必要性も感じました。 

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