「お母さんの方こそ、ありがとうだよ」親も子も温まるブックサンタ ボランティア参加した記者が見た舞台裏
長壁綾子 (2023年1月20日付 東京新聞朝刊)
昨年のクリスマスイブにNPO法人チャリティーサンタのボランティアに参加しました。経済的困窮や病気など厳しい環境にいる子どもたちへ絵本を贈る取り組み「ブックサンタ」の取材を通じ、実際に子どもたちがプレゼントを受け取る場面に立ち会いたいと思ったのがきっかけです。
今回、私はサンタクロースのサポートを担当しました。子どもがサンタを怖がってしまう場合など、さまざまな状況を想定した講習を事前に受け、当日はサンタ役とサポート役が一緒に各家庭を訪ねます。ブックサンタに申し込んだ家庭には、応募時に希望する絵本のほか、子どもたちの性格や今頑張っていることもアンケートで尋ねます。その情報を基に、欲しい本と寄付された本のマッチングを行い、子どもたちにどんな言葉をかけるかも考えておきます。
私が訪れた2軒は、どちらもシングルマザーの家庭でした。「欲しかった絵本だ」「なんで僕が頑張ってるって知ってるの?」と子どもたちは大興奮。特に印象的だったのは、子どもたちがサンタに促され、親へ感謝の言葉とNPOが用意したささやかなプレゼントを贈る場面でした。母親は「お母さんの方こそ、ありがとうだよ」と涙目になりながら子どもたちを抱きしめていました。子どもだけではなく、懸命に子育てをする親の心も温まる取り組みだと感じました。
昨年、ブックサンタには目標を大きく上回る約7万5000冊の絵本が集まりました。届いた絵本がきっかけで、「本が大好きになった」と本棚を見せてくれた子どもたちの笑顔が忘れられません。
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2021年にブックサンタに本を寄付しました。(2022は寄付出来なかったのですが)
良い取り組みなので、こうして新聞社さんが記事に書いて下さると、寄付する方が増えて良いと思います!親子さんたちの親御さん、お子さんの双方が幸せになれる事、この記事で理解出来ました。お母様のお言葉が素晴らしくて感動しました。
[お母さんのほうこそありがとうだよ。]
素敵な思い出ができた事でしょうね!良い記事をありがとうございました。
私には、2歳になったばかりの息子がいます。電車が大好きで、電車が出てくる絵本を見つけるたびに、親に読み聞かせをせがみます。
昨年、初めてブックサンタの活動を知り、参加してみたいと妻に相談したところ、二つ返事で賛同してくれましたので、ささやかな規模ではありますが、匿名にて参加させていただきました。
今回、記事を読ませていただき、母子家庭の子どもとそのお母さんが心を通わせる一つのきっかけになったことがわかり、参加して正解だったと確信しました。
今年も参加したいと思います!