部活で高校を選ぶべきか 長男はいつになく強い意志〈加瀬健太郎 お父ちゃんやってます!〉

(2026年2月4日付 東京新聞朝刊)

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 加瀬健太郎 お父ちゃんやってます!

 中3の長男の受験が終わった。当初希望していた公立高校ではなく、私立高校に行くことになったのは、そこのバスケットボール部が強かったから。

 志望校決定前夜の家族会議。テーマ「部活で高校を選ぶべきか」について僕は意見した。

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 「スポーツの強い高校の部活は、監督に理不尽に怒鳴られたり『ありがとうございます』も『アッシャース』みたいな独自の言い方を強制されたり、厳しくて途中でやめる子も多いんじゃないの? その反動か卒業して大学行くと、茶髪にし、パーマもかけて、サークルでちょこっとスポーツするのが関の山。茶髪でサークルするために、高校を選ぶ必要はあるのか?」

 それを聞いて長男は、「オレはそういう人とは違うから」と、いつになく強い意志を見せた。

 「自らサッカーの強豪校に進学したにもかかわらず、練習と上下関係の厳しさに耐えきれず、高1の夏休みに尻尾を巻いて逃げ出したのは、目の前にいる父さんなんだ。しかもパーマもかけた。君の言う『そういう人』とは、この根性なしの父さんなんだ!」という事実は伏せておいた。君の高校生活に幸あれ。

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 一方、四男。大好物のコンビニレジ横で売られているみたらし団子を食べながら「これはタレがおいしいんだね」と分析し、「ねえ、このタレつくるのかんたん?」と質問する。

 「和菓子界では簡単な方かもなあ」と僕。「じゃあさ、ふたりでつくって、売って、売れたお金で、この団子もっとかえるじゃん」と提案してきた。

 「……。それは、思いつけへんかったなあ」とすごく感心してみせたら、四男、とても得意そうでした。

加瀬健太郎(かせ・けんたろう)

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 写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。15歳、13歳、8歳、5歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。

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