スマホでかんたん!ではない東京都018サポート 事前に「本人確認」「家族関係の確認」「口座情報」3つの書類を準備しましょう

東京都の「018サポート」のチラシ。「手続きはスマホでかんたん!」と書かれている
月5000円支給 問い合わせは1日3000件
「手続きが複雑」「時間がかかる」-。東京都が18歳以下の子ども1人に月5000円を支給する「018サポート」の申請をスマートフォンで試みた江東区の女性(48)から、東京新聞「ニュースあなた発」に改善を求める声が寄せられた。申請開始は9月1日。都に聞くと、専用コールセンターには苦情も含め、1日平均3000件の問い合わせがあるという。給付の事務経費は40億円超だが、どうもうまくいっていないようだ。
記者自身もつまずきました
「チラシに『スマホでかんたん!』とあるのに」。この女性は、手が空いた時にスマホで手続きを始めてつまずいた。画面上のチェック項目を次々に入力、本人確認書類を読み取って送信したつもりがうまくいかなかったという。結局、スマホでの申請をあきらめ、コールセンターに電話して申請書類を取り寄せ、郵送手続きに切り替えるという。
実は、記者も「かんたん」ならと申請しかけてつまずいた。ネックは必要書類。親子関係を証明するために子の健康保険証の画像を撮ろうとしたが、「被保険者」は夫の名義で、夫が申請しないと証明書類として使えないと気付き、いったん取りやめた。
「かんたん」とは言い難いのでは―。都庁に尋ねると、高井公知(まさちか)・育成支援調整担当課長が「都は申請者の世帯や口座の情報を持っていない。正しく支給するため、確認書類が必要。事前に必要書類を確認、用意して申請を」と話す。
保険証・医療証は名義に注意
必要書類は主に3種類。
- 申請者(保護者ら)の身分証明
- 申請者と子の関係の証明
- 振込先の通帳かキャッシュカード(保護者らか、子の名義)
申請者(保護者ら)の身分証明は、専用アプリで手続きするならマイナンバーカード1枚だが、アプリ不使用なら運転免許証など2点目の証明がいる。
申請者と子の関係の証明は子の健康保険証・医療証を使うなら「被保険者」「保護者」の名義に注意しないと、関係の証明ができない。
このほか、4月以降に転入出、子が留学中など、個別事情に応じ追加書類も必要になる。
手間がかかる「マスキング」
さらに、手間がかかるのが「マスキング」だ。健康保険証の保険者番号などが見えない状態で提出してほしいという。小さく切った紙を置いたり、スマホに取り込んで色を塗ったり。個人情報保護のためらしい。
つまり、必要書類をそろえないで、いきなりスマホで操作を開始するとスムーズにいかない。高井課長は「途中でアプリやマスキングが必要と分かり、作業を中断するなど不便をかけている。順次、案内の改善はしている」と釈明する。
一定の手続きは必要なのは理解できるが、「スマホでかんたん!」という表現には首をかしげざるを得ない。これら給付関連の事務に都が44億円をかけていると聞き、それでまた「うーん」となってしまった。
◇東京都はチラシとともに対象者に郵送した「オンライン申請ガイド」のPDF版をウェブサイトで公開している。
→東京都「018サポート」オンライン申請ガイド(PDFファイルが開きます)
東京都の「018サポート」事業
東京都内在住の子どもに月額5000円を支給する事業。2023年度中に生まれた子や転入・転出した子は在住期間のみ受け取れる。所得制限はない。12月15日までの申請で来年1月に最大6万円が一括支給されるが、12月16日以降も申請は受け付ける。2023年度予算で関連経費1261億円を計上。来年度以降の実施は未定。
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい
スマホアプリでマイナンバーカードを読み取るが、「データー取得中」となったまま固まってしまう。
全くその通りの所でつまづき、一旦断念しました。
区分がDVで避難中とか、離婚調停中じゃなくても、扶養者じゃない名義の口座を使いたい事情もあるのに。
マイナンバーカードと紐付けるのはいいですが、世帯としての申請にしていただきたいですね。
さてどうやって申請しようかな……
だいたい申請するのは母が多いのです。健康保険証なんて被保険者は大方旦那なのである。
お金をもらうために、住民票をとらないといけない。
なんでお金をかけるシステムなのか。母子手帳でいいじゃないか。