子どもの不登校、「バルーンアレンジ」を楽しみながら語らう会 川崎市麻生区で開催
渡部穣 (2024年1月22日付 東京新聞朝刊)
子どもの不登校などで悩む親同士が交流するイベント「親子でバルーンアレンジを作ろう」が、川崎市麻生区の麻生市民館岡上分館で開かれた。子どもが不登校になった体験を持つ母親ら5人が参加し、風船の中に造花を飾りつける「バルーンアレンジ」を楽しみながら、子育ての悩みなどを共有した。
講師自ら「産後うつ」の体験談
川崎市教育委員会が主催。イベントの運営は、自身の子どもに学校への行きしぶりがあった体験から、不登校・登校しぶりの親の会「mofumofu fiika(もふもふフィーカ)」を設立した同区の小西浩子さんが担当した。明るい雰囲気の中で、安心して話ができる環境にしようと、バルーンアレンジに挑戦しながらの会を企画したという。
会が始まると、花飾りの講師を務めた永井和美さんが、出産後に「産後うつ」のような状態になり、外出できなくなった体験を話し出した。その後、参加者それぞれが、子どもの不登校で悩んだ体験を共有。中には「誰にも相談できずに家で泣いてばかりいた」と話す母親もいた。
「振り返って笑える日がくる」
中学生の子どもが学校に行かなくなって悩んでいるという40代の女性は「子どもは学校に行くのが当たり前と思っていた。不登校の問題があることは知っていたが、自分の子どもだけは不登校にはならない、大丈夫と思い込んでいた。それだけに、悩みに気づいてあげられず、子どもに申し訳ない」と気持ちを打ち明けた。「近すぎず、遠すぎず、同じ悩みを体験した親同士で話ができるのはありがたい。話を聞いてもらえて良かった」と話していた。
永井さんは「つらい時期はこのままの暗い気持ちがずっと続くと思ってしまう。でも、振り返って笑える日がきっとくる」とアドバイス。小西さんも「学校と家庭以外の場所をつくることが大事」と助言していた。
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