子どもの習い事 共働き家庭は送迎どうしてる? 掛け持ちして疲れが溜まっているよう 経験談を教えてください

加藤祥子 (2026年1月21日付 中日新聞朝刊に一部加筆)
 習い事にまつわる悩みが読者から寄せられました。一つは、保育園の年中の長女に習い事をさせたいが、夫婦共働きで送迎や情報収集の方法などに悩んでいるという女性から。もう一つは、複数の習い事に加え、学習塾に通い始めた小4の長女が疲れているのを心配する母の声です。何か減らすべきだと思うが、どれも続けたい長女、通塾を勧めた夫とは考え方が違い迷っているといいます。専門家や読者の助言を紹介します。 
写真 新小学1年生の通学風景

(写真はイメージです)

【お悩み1】
保育園に通っている年中の長女に、そろそろ習い事をさせてあげたいと思っています。夫婦共働きでフルタイム。夫の帰宅は午後7時ごろで、私も仕事を終えて子どもを迎えに行くと、家に帰るのが午後6時を過ぎてしまいます。そのため、平日の習い事は現実的ではありません。さらに、私はシフト制で、土日に仕事が入ることがあります。習い事をすると送迎が夫に偏る可能性も。柔軟に対応してくれるようなところがあればいいのですが、そんな都合のいい習い事はなかなかありません。

保育園の友達はスイミングや英語を習っているそう。いくつか体験しているものの、子どもにとってはどれも楽しそうで、しぼることも難しいです。送迎方法や曜日、内容などいろいろ悩んでいます。どのように情報収集したらいいでしょうか。(名古屋市北区、40歳)

【お悩み2】
小4の長女が、夫の勧めで今春から週2回、学習塾に通っています。複数の習い事もしており、友達ともよく遊んでいて忙しそうです。充実しているようですが、疲れがたまっているようです。1、2回ですが、手足にじんましんが出たこともあります。塾がある金曜には「休みたい」とぐずります。

夫に内緒で塾を休ませるなどして、やり過ごしています。塾や習い事を「やめようか」と尋ねると、娘は「どれもやめたくない」と。習い事は気分転換になるようで、本人の希望でやっています。高学年に向けて勉強習慣をつけさせるべきなのか、じんましんが出ることもあるからいったん休ませるべきなのか。

時間や体力と相談しながら、何かを減らすべきだとは思います。私は、小学生の間にしかできない友達との交流を優先してほしいと考えていますが、夫とは考え方も違い、迷います。みなさんの経験談を聞きたいです。

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教育家の小川大介さん

内容よりも子どもの傾向から考えて

 まずは、専門家の意見を聞いてみよう。そもそも、習い事は何のためにさせるのか。習い事や中学受験に詳しい教育家の小川大介さん(52)は、将来を予測することが難しい時代に親が子に渡せるものは「子どもが自分を信じられる力。習い事はその力をつけるための過程」と話す。漫然と通わせず、子どもがどう習った内容を身に付けていくか、親が確認する必要がある。

 習い事を選ぶ際のポイントは。小川さんは内容を実施団体や塾から聞いた上で「うちの子はどう過ごしそうか」と想像することを提案。「習い事の内容ばかりに目が行きがちで、子どもの特徴を考慮していない」と話す。習い事を始めた時は、子どもに「レッスンでどんなことを体得したか」「頭に残っていることは何か」などと質問して様子を確認する。

 子どもによって、説明を聞いて理解できる子、やってみて体の感覚で習得する子など、習い方のタイプはさまざま。わが子の傾向が分かると、別の習い事を始めやすくなる。

 一方、習い事を増やしすぎた場合は、習得に向けおさらいしたり、話し合ったりする時間の確保を勧める。子どもには「せっかく習ってるんだから、もっとうまくなろうよ」などと声を掛け、習い事を減らす必要がある。塾を勧める父親には「学びを身に付けさせるところまで責任を持って」と呼びかける。

教育家 小川大介さん (おがわ・だいすけ) 

1973年、大阪府出身。30年以上、中学受験を指導。子どもの学び方の傾向などから最適な伸ばし方を研究し、公式ラインでも発信。著書は「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」など多数。

ファミサポ活用や送迎不要の習い事も

 続いて読者からの経験談を紹介する。【お悩み1】には、「同じ立場の保育園の保護者から情報収集するのが効率がいい」と愛知県安城市の女性(44)。平日の送迎が難しいことなど、条件が同じ保護者が多いためだ。

 送迎については、各自治体の有償ボランティア制度「ファミリー・サポート・センター事業」の活用を勧める声も。名古屋市の女性(74)は市の事業の会員となり、依頼者の子を学童などから習い事の場所まで送り届ける。会員になる際には講習を受ける必要があり、預ける親の安心感につながっている。「(事業を)知らない人も多い。困っていたら頼ってほしい」

 夫と共働きの愛知県東海市の女性(42)は、土曜に小3の長女をスイミング教室に通わせている。家族旅行などと重なって教室を休んでも、別の日に振り替えてくれる。さらに今年からは、オンラインで英語も学び始めた。「親のサポートは必要だが、送迎が不要なので平日でもできる」

週に1日は何もない日をつくって休養

 【お悩み2】に、同県一宮市の50代女性は「大学生の長女が小学校のころから、意識して週に1日は何も予定を入れない日を設けてきた」という。その1日で習い事の足りない部分を補ったり、家族だけで過ごしたりして、気持ちに余裕ができるようにしたという。

 同県大口町の男性(48)は家族で対立が起きないよう「話の持っていき方を工夫して」と助言する。子どもの意欲と父の思いを尊重した上で、母が「子どもが努力し続けられるよう、休むことが必要だ」と促すことを提案する。

 名古屋市天白区の女性(49)は、社会人の長女が幼いころ、習い事をサボっていたことがあった。長女に「やめたいと言ったら親が悲しむと思った」と言われ、「気付けなかったことを反省した」と振り返る。「このままだと、子どもが成長期になったときに精神面で問題がでるのでは。夫婦で真剣に話し合って」と話す。

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させたい習い事 チームスポーツが1位

 インターネットを使った学習サービスを提供する「イー・ラーニング研究所」(大阪府)は昨年11月、習い事などに関する意識調査を実施。子どもを持つ親ら339人に聞いた。「どのような習い事や学習塾、学校外活動がよいと思うか」との問いには複数回答で、サッカーなどの「チームスポーツ」(202人)が最も多く、留学などの「海外や異文化に触れるプログラム」(187人)が次いだ。

 どのような成長を期待するかを複数回答で聞くと、「自己表現力・自信」(245人)と最多で、「礼儀・マナー」(236人)が続いた。

 習い事などを選ぶ際に、「『非認知能力』(学力以外の思いやりや粘り強さなど)の成長を意識しているか」との質問には、7割を超える親らが意識しているとした。

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