子連れ、パパ同席OKの就職ガイダンス 宇都宮市の出版社、育児中ママを応援
原田拓哉 (2019年6月3日付 東京新聞朝刊)
ベビーカーも、パパの同席もOK-。育児中の女性を応援するユニークな就職ガイダンスが、栃木県の宇都宮市内で開かれた。企画したのは、市内の出版・広告業「ビジュアル」。面接に出掛けるだけでも大変な子育て中の女性に人気で、4回目の今回は300人超が集まった。深沢明子社長は「能力があっても、なかなか職に就けないママが多い。活躍する場を提供したい」と話す。
「面接に行くにも、子どもの預け先が…」の声を受け
同社は、育児中の女性向け情報誌「ママトコドモト」を発行。職場復帰を目指す女性たちから「面接に行くにも、おばあちゃんや託児所に子供を預けなくてはならない」などの声が寄せられていた。育児中の女性スタッフの提案もあり、就職ガイダンスを企画した。例年、宇都宮市を会場に開いている。
出展ブースを設けた企業は、保育所と提携したり、就業時間が選択できたりするなど、子育てに理解を示す市内外の13事業所。今年は5月31日に開かれた。会場では、赤ちゃんを抱っこした女性たちも多かった。ヘルパーの資格があり、デイサービスの施設で働いていた上三川町の野沢美季さん(33)は「自分の条件に合う仕事があれば。みんな子供連れで心強いです」と、2歳の長男と一緒に会場を回っていた。
過去の参加者、今は面接官「女性は職場にも大きな戦力」
幼稚園児2人を育てる、元銀行員の宇都宮市の佐藤美沙さん(35)は「夫が銀行員で転勤族なので、あまり長くは勤務できない。いろんな働き方があるので、それが見つかれば」と話していた。
毎回ブースを出展している回転ずしの「奴寿司(やっこずし)」(宇都宮市)では、過去のこの就職ガイダンスで採用した女性スタッフ3人が今回、面接官を務めた。営業部長の入江浩由さんは「女性は元気で清潔感があり、職場にとっても大きな戦力です」と力を込めていた。
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