勝目康衆院議員 大したことない極みですが、「おはよう当番」の日は地元に帰ることを優先〈ママパパ議連 本音で話しちゃう!〉

子育てについて話す勝目康衆院議員(川上智世撮影)

地元なのに息子との時間がとれないことも
今回のコラムを担当する衆院議員の勝目康です。初当選した2021年当時、まだ幼稚園児だった息子はこの春で小学3年生になりました。まずは、前回のコラムを担当された金子道仁参院議員から頂いた質問にお答えしたいと思います。
「日々大変お忙しいことと思いますが、お子さんとのお時間はどのように確保されていますか。永田町で仕事するパパ仲間としてお聞きしたいです」
ご質問ありがとうございます。家族は地元の京都に住んでおり、息子は地元の公立小学校に通っています。僕は平日ほぼ東京ですから、子育てになかなか関われていないというのが実情です。とはいえ、都合のつく限り地元に帰り、短い時間でも息子との時間をつくりたいとは思っています。
例えば、昨日は京都から終電で東京に来たのですが、京都での夜7時までの仕事の後に自宅に帰り、息子と一緒に晩ご飯を食べて、お風呂に入って、寝かせてから出てきました。こんなの自慢にもならないんですけどね。それでも私にとっては貴重な時間です。地元に帰っていても、朝は7時半から街頭に立つため、息子が寝ているうちに出かけることもよくあります。淡々と予定をこなしていくと、地元にいるのに息子との時間がとれないということになってしまうんです。

2023年5月京都・鴨川沿いで息子と(本人提供)
今は子育てに必要な政策作りで
この日はまず地元に帰ることを優先しよう、と決めている日があります。登校中の子どもたちを横断歩道で黄色の旗を持って見守るPTA「おはよう当番」の日です。持ち回りで月1回程度担当します。本当にもう大したことのないことの極みですけれども、「何とか」「せめて」みたいな感じです。選挙に出る前は国家公務員で、それも忙しい仕事ではありましたけれども、土日は割と休める職場にいたので、子育てにフルコミットできる日もありました。今はこんな状況なので、子育てに必要な政策作りのほうで一生懸命頑張っていきたいと思っています。
子どもが生まれて良かったことと聞かれたら、もう存在そのものじゃないでしょうかね。短期的にはやはり子育てって大変ですし、「何でそんなことすんの」「何やねん」と思う場面はいっぱいありますけど。私自身も随分変わったのではないかなと思います。私は元々、大人の世界に子どもは入り込むべきじゃないと心のどこかしらで思っていました。大使館勤務で3年住んでいたフランスも、当時大人の場に子どもがいることはなかったのでそういう感覚があったのだと思います。でもその考えは根底から覆りましたね。例えば子連れ出勤や、議員会館に保育園があることも昔は考えられなかったことだと思いますが、私自身があるべきこと、あるべきものと考えるようになりました。当然一定の節度と線は必要だと思いますが、そのハードルがあまりにも高かったら世の中成り立たないよねっていうことなんだと思います。
息子が生まれたのは私が42歳の時でした。子育て世代としては年をとっていますが、その分行政官としての経験もそれなりに積んできた上で政界に出ることになったので、やはり子ども子育て政策に対する子育て世代の声を当事者のひとりとしてちゃんと政治に届けないといけないと思っています。それは公約にも掲げてきました。例えば、共働きが基本になってきた今の時代、子育てをしながら働くこととどう両立をさせていくかというのは、社会システム制度の整備の問題になってきます。

障害のある子どもたちのケアを
これまで保育園の待機児童対策ということで量的拡大をしてきましたが、待機児童は事実上ほぼほぼ解消されてきました。今はむしろ学童のキャパシティーと質が課題になっています。小学校は朝の預かりがないので、7時とか学校が開いていない時間から子どもたちが校門の前で待っているような場面がニュースでも報じられています。こうした預かりの部分への対応が必要ですが、それ以上に、朝7時に預けなくてもよいように、職場側の理解が欠かせないと思います。
あとは障害のあるお子さんのケアですよね。現実問題として手がかかることは間違いないので、学童と同様、児童発達支援から放課後デイに至るまでのキャパシティーと質の両面が重要になります。学校の世界でも、そして福祉の世界でも、とにかくこの量的拡大と質の確保をどうするかということが課題なんですね。問題意識は広がりつつありますが、相当バラツキがあります。引き続き、全体の底上げの努力をしていかないといけないだろうなと思っています。
さて、次回のコラムを担当される城井崇さんに質問です。城井さんは高校生のお子さんがいるとお聞きしましたが、お忙しい中でどのようにコミュニケーションの時間を確保されていますか。教えてください。
※過去の連載はこちらから読めます〈ママパパ議連 本音で話しちゃう!〉記事一覧
勝目康(かつめ・やすし)
衆院京都1区、当選2回、自民党。1974年5月17日、京都市生まれ。東大法学部を卒業後、1997年に自治省(現総務省)に入省し、主に地方財政と消防防災を担当。京都府や福岡県、徳島市といった地方自治の最前線で従事した。在フランス大使館などを経て、内閣官房副長官秘書官として官邸でも勤務した。21年10月の衆院選に京都1区から出馬し初当選。現在、環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官、自民党京都府第一選挙区支部長。
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