卓球部顧問から「殺すぞ」 茨城の中3女子が自殺 自筆メモに残していた暴言、不適切指導
学校側の調査に教諭「行き過ぎた指導だった」
市教委によると、女子生徒は4月30日、自宅で自殺し、家族が見つけた。女子生徒が自筆で残したメモに、教諭が部活中、全部員に対し「ばかやろう」「殺すぞ」などと発言したほか、物を床に投げ付けたり、複数の部員の肩を小突いたりしたことなどが記されていたという。
学校側の調べに、教諭は大筋で事実関係を認め「行きすぎた指導だった」と話したという。
女子生徒は昨年9月、学校のアンケートに「学校は楽しいけれども、部活動はつまらない。やっているとイライラする」と記述していた。女子生徒は今年3月15日以降、登校していたが、部活には参加していなかった。
教諭の指導を巡っては3月20日、市教委に匿名の電話があり、学校側が教諭を指導し、部活の様子を見守るなどしていた。
大内富夫教育長は「学校や教委の責任はとても重い。本当に申し訳ない」と述べた。
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女子生徒の中学校では7日、全校集会が開かれた。市教委によると校長が「命を大切にしてほしい。悲しみを乗り越え学校生活を充実させて」と呼び掛けた。涙を流す生徒もいたという。市教委はスクールカウンセラーを常駐させ、心のケアに努めるとしている。
「家族関係で悩み」との証言も 第三者委で原因調査
高萩市立中3年で卓球部に所属する女子生徒が4月に自殺した問題では、同部顧問の男性教諭による暴言などを把握していた学校側の対応が不適切だった疑いがある。
「どんなに悩み、どんなに苦しんだか気付かなかった」。市教育委員会幹部は6日の記者会見で頭を下げた。市教委によると、教諭は部全体に対し「殺すぞ」などと暴言を浴びせたり、激高してラケットを床にたたきつけたりしていた。
以前から「教諭の言動が厳しい」との指摘が学校にあったほか、3月20日には市教委に匿名の電話があった。校長らはその都度、教諭を指導したが、「生徒へのアプローチは不十分だった」(市教委)という。生徒は3月15日以降、部活に来なくなった。
一方、友人の証言によると、女子生徒は家族と衝突したことへの悩みを漏らしたこともあったという。市教委は第三者委員会で自殺の原因を調査する方針だ。
子どもの自殺対策に取り組むNPO法人「ストップいじめ!ナビ」(東京)の須永祐慈副代表は「部活の人間関係や家庭内の悩みなど多角的に原因を調べた上で、学校の対応についても検証が必要だ」と指摘した。
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