外国人中学生の日本語学習を支援 千葉市教委が2カ所目の通級教室 作文など学ぶ
黒籔香織 (2019年7月30日付 東京新聞朝刊)
千葉市教育委員会は市立中学校に通う日本語指導が必要な外国人生徒らの学習を支援しようと、市立千城台東小学校(若葉区)の空き教室に日本語指導通級教室「千城台東教室」を開所した。同様の通級教室「真砂教室」が美浜区で2014年に設置されて以来市内で2カ所目。生徒たちは週1回教室で、日本語の学習や進学に向けた勉学に励む。
定年退職した元校長2人 専従で個別指導
5月から授業を開始した千城台東教室には、中国やフィリピン、タイにゆかりのある中学2、3年生4人が通う。定年退職した元校長2人が専従で生徒たちに学習に必要な日本語や高校入試用の作文などを1時間50分の個別指導で週に1回教える。真砂教室は遠すぎて通えない生徒もおり、若葉区や緑区などの生徒を対象に教室を新設することでより多くの生徒たちが通える環境にした。
6月12日に千城台東教室で開所式があり、日本で生まれて間もなく中国に渡り、中学1年で日本に戻った千城台西中学校3年の女子生徒が生徒代表であいさつ。「将来はビジネスウーマンになりたい。日本語の文法と社会科を学びたい」と日本語で抱負を語った。
「教室がなかったら、高校に受からなかったかも」
市教委によると、昨年度真砂教室に通った中学3年生8人は全員進学。真砂教室の卒業生で両親が中国人の女性(19)は、市立中学校卒業後、県内の高校に進学し、現在は専門学校1年生だ。女性は「先生がわかるまで教えてくれた。教室がなかったら高校に受かっていなかったかも」と話す。
千城台東教室の依田桂子室長(60)は「生徒が日ごろどれだけ努力しているかひしひしと感じる。楽しく学校生活を送って次の目標に向かっていけるよう支援したい」と語った。
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