〈えほん〉「うるさく、しずかに、ひそひそと」作・ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ 訳・広松由希子

(2019年12月13日付 東京新聞朝刊)
写真

(長壁綾子撮影)

 「はじまりは、しーんと、しずか。でも、それからうるさくなった。宇宙に音がひろがった」

 ウクライナでアーティストとして活躍する夫妻による科学絵本。耳の仕組み、楽器、声、強さや高さ、音と付き合う職業、指文字を含む言語まで、多岐にわたる音の世界を美しいグラフィックで描く。音は生活、文化、そして…。

 ページをめくれば、なんだか音が聞こえてきそう! すみずみまでちりばめられた情報、詩情と哲学が広がり、遊び心に満ちあふれている。

 2200円。河出書房新社=電話03(3404)1201。

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