港区の子ども食堂が増上寺で再開 コロナ禍の休止から4カ月ぶり 「地域に貢献したい」
市川千晴 (2020年8月6日付 東京新聞朝刊)
徳川家と縁の深い増上寺(東京都港区芝公園)で、子ども食堂が開かれた。港区大門のビルを拠点にNPO法人「みなと子ども食堂」が食事を提供してきたが、同ビルの解体で使用できなくなっていたところ、増上寺が会場の提供に応じた。みなと子ども食堂は、新型コロナウイルスの感染拡大で3月上旬から休止が続いており、約4カ月ぶりの開催となった。
26人に提供 お供えの果物もお福分け
会場は、境内の多目的ホール「慈雲閣」。7月29日、感染対策のため利用者を2回に分け、計13組26人に食事を提供した。高校生のボランティアが会場案内や配膳を手伝った。
お供え物の果物などが「お福分け」として食卓に並び、増上寺の僧侶らがあいさつした後、全員で手を合わせて食事を頂いた。3歳の長女と参加した港区内の女性事務員(29)は「コロナ禍が続く中で開いてくれて感謝している。普段以上に楽しく食事ができた」と笑顔を見せた。
「地域の中心である増上寺で…心強い」
増上寺の赤羽海衆総務課長は「コロナ禍で、お土産用のクッキーが賞味期限を迎えそうになり、子ども食堂を通じて提供させてもらったことが縁でお付き合いが始まった。今後も月2回ほど開き、地域に貢献したい」と話した。
みなと子ども食堂の福崎聖子理事長は「『子ども食堂を開いてほしい』という利用者からの声があるが、南麻布にあるもう一つの子ども食堂も感染拡大防止のため、まだ再開できない。こうした中、地域の中心である増上寺で開催できることは心強い」と話した。
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