いい保育がしたいのに「コロナ禍で日々綱渡り」 保育士たちが環境改善を訴える

(2022年2月26日付 東京新聞朝刊)
 全国保育団体連絡会(新宿区)など、保育士や保育園経営者、保護者らの各団体でつくる「よりよい保育を!実行委員会」は24日、保育の改善を求めるオンラインイベント「もっといい保育がしたいのに、このままでは無理! 2.24 保育改善のための緊急アピール集会」を開き、職員の配置基準の引き上げなど抜本的な対応の必要性を国などに対し訴えた。

最低基準「1歳児6人に保育士1人」では不十分

 新型コロナウイルスの感染拡大で、厚生労働省のまとめでは17日時点で全面休園している保育園などが全国759カ所に上る。陽性者や濃厚接触者が相次ぎ、東京都内のある保育園長は「日々綱渡り。毎日の保育を回すので職員は疲弊している」と窮状を語った。

 足立区の保育園では、職員が家族の感染や子どもの学級閉鎖などで欠勤し、毎日態勢を組み替えて保育を維持しているという。保育士は「ただでさえ人がいないのに、コロナで、今日一日をどう無事に乗り越えるかという状況」と報告。職員配置の国の最低基準は、例えば1歳児6人に対し、保育士1人で、これが不十分として改善を求めた。

 また、政府は保育士などの収入を月額3%程度(9000円相当)引き上げるとしているが、集会では配分や支給に伴う園の事務負担を指摘する声も上がった。

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