〈えほん〉「マルスさんとマダムマルス」絵と文・ささめやゆき
長壁綾子 (2023年9月20日付 東京新聞朝刊)
フランス・ノルマンディー半島の先にある海辺の小さな村、エッケールドルヴィル。そこで、ボクは1年を過ごした。
広場で行われるにぎやかな結婚式、厳かな葬列。ほかの家では赤ちゃんが生まれた。周りは少しずつ変化するが、大家のマルスさん夫妻は何も変わらないように見える。家を修理したり、料理をしたり。ボクも村のさまざまな人と出会い、少しずつ変わっていって…。
版画家で絵本作家の作者が、若い頃に出会った人々との心の交流を描く。暮らしの営みの美しさを感じられる作品。
2750円。ひだまり舎=電話050(3707)2328。
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