バレーボールのチームで生理周期を熱心にチェックしていたのは誰でしょう? 益子直美さんの話に子どもと向き合うヒント
朝の支度、勉強、習い事やスポーツへの取り組み方…。子育てとは、やる気のない(ように見える)子どもを目の前にして、やきもき・イライラすること、そしてそれをどう見守るかを試されることの連続であるように思います。
バレーボール元日本代表で、「監督が怒ってはいけない大会」を開く益子直美さんに「子どものスポーツ指導」について聞いたインタビューには、そんな「気分の乗らない子」と向き合う際のヒントが詰まっていました。
指導者から「やる気がない子は怒ってもいいですか?」と聞かれると、益子さんはこう答えるそうです。「職場にそういう人がいたらどうしますか? まず『何かあったの?』と聞きますよね。何で子どもだと一方的に叱ってしまうんですか?」
子どもの年齢や性格に応じて、声かけや見守り方は変わります。「女子選手に対しては、生理周期によって体調や気分の波がある人への配慮とサポートも大切だ」という話になり、益子さんは社会人チームに入ったばかりの頃の話をしてくれました。
「選手は皆、生理の周期も含めて健康記録を付けるのですが、チームで一番熱心に全員分の記録を欠かさずチェックしていた人がいました。誰だと思いますか?」
「監督、いや、マネジャーでしょうか?」と迷う私に、益子さんは「セッターです」と答えました。「生理で調子を下げる選手もいれば、ほとんど影響のない選手もいる。同期のセッターは、一人一人の生理時のコンディションを把握した上で、トスを出す相手や高さを考えていました」
なるほど、と納得するとともに、体調の波を受け止めた上でプラスの方向に導く姿勢に、「なかなかやる気の出ない子」や「気分の乗らない子」と向き合うヒントがあるように感じました。子どもの成長や揺らぎに合わせてそんな付き合い方ができたら、見守り、工夫する楽しみが生まれそうです。
◇益子さんへのインタビューはこちら → 指導者が怒るのは自己満足。それで進歩は生まれない 益子直美さんと考える、子どもとスポーツのあるべき姿
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