月経、貧血…女子アスリートの体調管理のポイントは? 東京都が中高生向け冊子 澤穂希さんのコラムも
石原真樹 (2019年5月15日付 東京新聞朝刊)
部活動などで本格的にスポーツに取り組む思春期の女子に、疲労骨折や生理不順などが起きやすくなる問題が注目されている。東京都は、中学や高校の女子生徒向けに、体調を管理するポイントなどをまとめた冊子「女子アスリートのコンディショニングガイド」を作成した。都のウェブサイトからダウンロードできる。
成長期のエネルギー不足で骨粗しょうや月経異常に
冊子は、漫画やイラストによる説明が分かりやすい。月経など女性特有の体調変化を理解し、バランスの良い運動と栄養、休養に気を付けることがベストパフォーマンスにつながるだけでなく、将来の自分自身も守ることになる、と体調管理の重要性を説いている。
運動量に比べて食事の量が少ないとエネルギー不足になり、月経不順による貧血や、低骨密度による疲労骨折を起こしやすくなる仕組みを解説。特に成長期のエネルギー不足は、将来の骨粗しょう症リスクが高くなったり月経が止まったりするとして、運動と栄養、休養のバランスが大切だと強調している。
「50年後の健康に影響」保護者、指導者にもケア提唱
保護者や指導者に対しても、10代の生活習慣が50年後の健康に影響し、骨粗しょう症リスクや、妊娠しにくい状態になる可能性があると指摘。きちんと食事や睡眠を取らせ、月経に伴う不調をケアするよう呼び掛けている。
冊子にはほかに、37歳まで現役生活を続け、その後出産した元サッカー選手、澤穂希(さわ・ほまれ)さんのコラムなどもある。
10万部を作成。都内の学校や競技団体に配布した。都のウェブサイトからダウンロードもできる。
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