東京都のベビーシッター補助制度 来年度から多胎児家庭などに対象拡大 小池知事インタビュー
原昌志、石原真樹、岡本太 (2019年12月24日付 東京新聞朝刊)
小池百合子都知事は23日、東京新聞のインタビューに応じた。子育て支援の拡充策として、ベビーシッターの利用支援制度を2020年度から、保育の待機児童がいる家庭以外でも使えるように対象を拡大する方針を表明し、「使い勝手をよくしたい」と述べた。双子など多胎児家庭や、子だくさんの家庭などを想定している。来年7月の任期満了に伴う知事選への出馬については、「今は明確には答えない」と態度を明らかにしなかった。
保護者の気分転換にも使えるように
東京都は2018年度から、子どもが保育所に入れなかったなどの事情がある保護者を対象に、都の研修を受けたシッターの利用料を補助する制度を設けている。小池知事は、これを来年度からは在宅で子育てをしている家庭にも広げる考えを示した。
主に多胎児や多子世帯の子育て支援を念頭に、シッターが料理など家事を手伝ったり、保護者が気分転換に外出する間に子どもの世話をしたり、子どもを連れての外出に同行したりするなど柔軟な活用を想定する。
小池知事は「一度に子どもを2人、3人出産された方が苦労している。都政としてサポートしてあげる必要がある」として、「シッターは一番かゆいところに手が届く方法。使い勝手を良くしながら、お出かけのときにサポートしてあげれば」と話した。
パラリンピックで「やさしい街」に
また、2020年東京五輪のマラソンと競歩が札幌開催となったことには、「逆にパラリンピックをしっかりやれ、という声かもしれない」と話し、今後、バリアフリーへの取り組みを加速させる考えを明らかにした。「パラリンピックのレガシーとして、あの時に東京は格段にやさしい街になったね、と言われるようになれば」と語った。
来年7月の知事選への再選出馬については、「今そのことについては、明確にはお答えしません。今なすべきことは、長期戦略ビジョンを描き、東京大改革という都政改革を進めること。持続可能な成長、成熟した東京のために必要な戦略を描きたい」と述べるにとどめた。
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