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都のシッター補助 利用わずか8人 予算50億円、1500人見込んだが…

(2019年1月24日付 東京新聞朝刊)
 東京都の小池百合子知事が本年度の目玉事業として始めたベビーシッター利用者への補助事業に、都民からの申し込みが21日時点で8人しかいないことが、本紙の調べで分かった。都は1500人の利用を見込み、50億円の予算を付けていた。制度の準備に時間がかかり開始が遅れた上、利用の窓口となる区市町村から保育の質の確保に懸念を示す声が出ている。

新年度は利用見込み500人、1日8→11時間に「修正」

 都は新年度予算で、利用者の見込み数を500人ほどに減らす一方、1日当たりの利用可能時間を8時間から11時間に増やし、利用しやすくする方針。

 事業では、0~2歳児が保育所などに入れず、待機児童になった場合などを想定。都が補助額の8分の7を、区市町村が8分の1を負担する。シッターは都が定めた研修を受ける必要がある。シッターを1日8時間、月20日間利用した場合、最大で28万円の補助となり、自己負担は4万円程度で済む。

事業開始が遅れ、告知は12月から 導入は4区1市のみ

 だが、21日時点で制度を導入した区市町村は新宿、台東、目黒、中野の4区と府中市のみ。利用者は計8人にとどまっている。「年度途中で転入する人などがつなぎで利用しやすい」(中野区)と評価する意見もあるが、大半の自治体は様子見を決めた。

 理由の一つに、事業開始が遅れたことがある。小池知事は昨年1月、「高給取りの家庭でなくてもシッターを雇え、引き続き仕事を行えるようにしたい」と事業を発表。同3月に成立した当初予算に計上されたが、基準の作成や事業者の募集、研修の実施に時間がかかり、導入した区市がホームページなどで告知を始めたのは昨年12月25日以降だった。

「質を担保できるか」「保育所の代わりにはならない」

 区市町村への取材では、認可外保育であるシッターの派遣に「保育の質が担保できるか」(世田谷区など)と懸念があり、待機児童の受け皿としては利用時間が短いとの声も出た。

 都の担当者は「安心して利用できる仕組み作りに時間がかかった」と説明。都幹部は「50億円は前のめり過ぎたかもしれないが、あらゆる方策で待機児童対策を進めるためだった」と話す。

 保育に詳しいジャーナリスト小林美希さんは「急場をしのぐ事業なら分かるが、保育所の代わりは難しいのではないか。保護者が病気のとき、保育所は預かってくれるが、都の事業ではシッターが預かってくれないという使いづらさもある。保育所は1カ所2億円かかるとされ、50億円あればいくつも整備できる」と指摘する。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年1月24日

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