低出生体重児の親たちの願いに、神奈川県知事が涙の約束 成長記録する「リトルベビーハンドブック」を作りたい

志村彰太 (2021年10月8日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
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黒岩知事(右)に寄せ書きを渡した坂上代表(右から2人目)ら=神奈川県庁で

 出生時体重が2500グラム未満の「低出生体重児」や1500グラム未満の「極低出生体重児」の親が今年7月に創設した団体「pena」(ペナ)の坂上彩代表=神奈川県平塚市=らが7日、低出生体重児の成長を記録できる「リトルベビーハンドブック」の製作を黒岩祐治知事に要望した。

呼吸器が外れた日を書き、喜びを感じた

 神奈川県などによると、一般的な母子手帳は体重の記入欄が1キロからのケースが多い。合併症の治療経過や、低出生体重児の日常の小さな変化を記録する欄もなく、専用の手帳を求める声が上がっていた。ハンドブックは、静岡県などが既に製作している。

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静岡県などが出しているリトルベビーハンドブック

 坂上さんは娘の芽(めい)ちゃん(3つ)を24週、370グラムで出産し、静岡県のリトルベビーハンドブックを使って記録を取っていた。「本当は喜ばしい出産なのに、小さく産んでごめんねという気持ちだった。母子手帳には書くところがなかった。ハンドブックに初めて呼吸器が外れた日などを書き込み、達成感と喜びを感じた。今も苦しんでいるママたちがいる。神奈川でもハンドブックをつくってほしい」と知事に訴え、当事者らの寄せ書きを手渡した。

黒岩知事も孫が低体重で… 思いを告白

 黒岩知事は、自身の孫も低体重で生まれたことを明かし、「触れたとき、小さな体で生きようとする強い思いを感じた。神奈川ならではの温かみのあるハンドブックをつくりたい」と涙を浮かべて約束した。

 神奈川県は4月、県立こども医療センター(横浜市南区)で生まれた極低出生体重児の治療情報などカルテの一部を、県が提供する健康管理アプリ「マイME-BYOカルテ」で保護者が閲覧できる取り組みを開始。ハンドブック完成後は、同アプリとの連携も考えているという。

◇リトルベビーハンドブックがある自治体(2021年3月時点)
苫小牧市(北海道) とまこまいリトルベビーハンドブック
川口市(埼玉県) かわぐちぴよぴよブック
印西市(千葉県) リトルベビーハンドブック
静岡県 しずおかリトルベビーハンドブック
愛知県 あいちリトルベビーハンドブック
名古屋市 なごやリトルベビーハンドブック
岐阜県 ぎふすくすく手帳
尼崎市(兵庫県) あまっ子すくすく手帳
広島県 ひろしまリトルベビーハンドブック
福岡県 ふくおか小さなあかちゃん親子手帳
佐賀県 さがリトルベビーハンドブック

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年10月8日

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