「サンタさんはパパなんだよね?」と聞かれて〈古泉智浩さんの子育て日記〉39
子ども時代の特権だから
年末年始の休みが明け、ようやく保育園と学童保育が始まって助かりました。元気な子どもたち2人に振り回されっぱなしで、50代の僕は休みの方がつらいです。
さて、年末のわが家のクリスマス。「サンタさんに何お願いしようか?」と子どもに聞いてみました。
小学2年の男の子・うーちゃん(養子)は「サンタさんはパパなんだよね?」と疑っていましたが、「パパがサンタさんに連絡して持ってきてもらうんだよ」と強弁すると心から否定できない様子です。僕はまだファンタジーを楽しんでほしいと思っています。子ども時代の特権です。
5歳のぽんこちゃん(養子)は、スーパーマリオのゲームが欲しいと言います。
うーちゃんは、「僕いらない」と、気のない返事です。これには理由があります。ママの実家のおばあちゃんに、キャッチャーをする予定もないのに1万円もするキャッチャーミットを買ってもらったことを、僕たちに強く叱られたことが響いているようです。
パパはサンタさん見たの?
しかし、そうは言っても年に1度のクリスマスです。僕の稼ぎはとても少なく、高いものは買えません。ぽんこちゃんのマリオのゲームは、調べてみると最新のものより一つ前の「マリオパーティ」が4歳でも楽しめるとのことで、フリマサイトのメルカリで中古品を買いました。ゲームは遊ぶことができれば、新品だろうと中古だろうと何ら変わりません。
うーちゃんにはティーバッティング道具を選びました。垂直に立った棒にボールをのせてバットで打つ練習の道具です。少年野球の練習でも使っていて、去年ガレージ用にネットを買ったので、これがあれば雪が降ってもバッティング練習ができます。3000円くらいでした。
プレゼントは夜中のうちに、リビングにサンタのお菓子が入っていた大きな袋があって、そこに入れようとしました。しかし、ティーバッティングのパーツが大きすぎて入らず、しかたなくパーツの上に袋を掛けておきました。マリオのゲームソフトは入りました。
「パパ、プレゼントがあったよ」。翌朝、ぽんこちゃんが言いました。「パパはサンタさん見たの?」
「パパが見たら、窓から出ていくところだったよ。ちょっとしか見られなかったよ」。うーちゃんは特に何も言いませんでした。(漫画家)
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい