パラリンピック無観客でも「学校連携観戦」は実施 千葉県は約230校参加 神奈川県は横浜市・海老名市が中止
千葉市、市川市など 観客席に3000人
千葉県によると、17日時点で、学校連携観戦プログラムに参加するのは千葉市、市川市など8市町の小中高校、特別支援学校で計約230校。観戦チケットの購入枚数は3万5810枚となる。6月下旬の時点で参加学校数は五輪と合わせて計約390校だったが、感染拡大などを理由に見送る自治体や学校が相次いだ。
参加校の9割以上は会場まで貸し切りバスなどで移動し、公共交通の利用を極力避ける。会場では大声での応援を避けるなど感染予防を図り、観戦者の入れ替え時に県職員らが座席を消毒するという。観客席には最大3000人が座る見込み。
熊谷知事「共生社会に向けて意義がある」
熊谷知事は学校連携観戦プログラム実施について「共生社会の実現に向けて意義のあること」とし、「科学的根拠に基づいて感染リスクをコントロールできる環境なら問題ない」とした。
会場の幕張メッセがある千葉市では、パラスポーツの理解促進に取り組んできた経緯もあり、全市立学校167校が参加予定。引率者も含めて約2万8000人を見込む。児童・生徒の参加には保護者の同意が必要とし、人数確認などを進めている。
一方、政府が千葉県などに発令中の緊急事態宣言を9月12日まで延長する方針を固めたことを受け、熊谷知事は「ワクチン接種が前進すれば中等症、重症患者のピークアウトはいずれ必ず出てくる。それまで県民とともに乗り越えたい」と話した。
中止の神奈川・海老名市「県境をまたぐ移動 感染リスクが高まる」
新国立競技場の予定だった
神奈川県内では、両市の小中学生ら1000人が新国立競技場(東京都新宿区)で開催される陸上の観戦を予定していた。海老名市教委の担当者は「県境をまたぐ移動となり、感染リスクが高まる可能性がある。緊急事態宣言が発令されていることも考慮した」と説明した。
学校連携観戦プログラムは自治体や学校が希望する場合に実施するとしていて、神奈川県教委が両市に意向を確認した。
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