「何百万円も…」奨学金の返済に苦しむ元学生たち 3割が延滞経験、1割が自己破産を検討「勉強したいだけなのに、おかしい」
「奨学金帳消しプロジェクト」が調査
調査した「奨学金帳消しプロジェクト」は、若者の労働貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」と労働組合「総合サポートユニオン」が立ち上げた。
調査は7~9月、日本学生支援機構の奨学金を返済中か完済、または返せず自己破産した元学生を対象にウェブ上で呼びかけてアンケートを行った。回答数は2697件で8割が20~30代。借りた額は200万~500万円が6割を占めた。
「結婚は無理」「自殺未遂した」の声も
延滞したことがあると答えた人は753人で全体の28%。理由(複数回答)は「収入が低い」が509人で67%に達した。日本学生支援機構には年収300万円以下なら最長10年まで返済猶予できる制度があるが、現在の年収が300万円以上と答えた人の21%が延滞を経験していた。
自己破産を検討した人は278人で、全体の10%。「自己破産した」と答えた人も34人いた。自由記述には「生活が厳しくダブルワークした」「結婚は無理」「自殺未遂した」などの声があった。
体調不良で退職 失業中でも続く返済
会見に同席した元高校家庭科教員の女性(25)は、私大進学のため400万円を借りた。4人きょうだいの2人目で、全員が奨学金を借りた。卒業後に教員になったが、体調不良で退職し、現在失業中。減額制度で返済月額を1万7000円から6000円にしている。女性は「死んでチャラにするしかないとも思った。勉強したいだけなのに何百万も借金しなければ、なんておかしい」と訴えた。
プロジェクトのメンバーで上智大4年の岩本菜々さん(23)は「給料が上がらない現状で、個人的に解決するのは不可能。社会構造を変えなければ。米バイデン政権のような奨学金債務帳消しが求められる」と指摘する。
10月1日に返済中の人向けワークショップ
プロジェクトではオンライン署名を集めるほか、10月1日午後1時から返済中の人らを対象にオンラインワークショップを開く。「奨学金帳消しプロジェクト」のnoteのページで詳細を紹介し、申し込みも受け付けている。
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自分自身も大学時代に奨学金を借りました。奨学金なしでは進学は厳しかったし、大学卒業しないと就けない仕事もできました。そして何より、大学時代に多くの出会いや経験が積めました。自分の子どもの進学費用のために旅行、外食、洋服、装飾品その他我慢して捻出しました。しかし、世の中の人全てがそうできるわけでもないので、奨学金制度に改善の余地はあると思います。でも借りたお金であるということと、奨学金の原資は何かということはしっかり考えられるようにしたいものです。
私は現役時代、奨学金の担当であったことがある。奨学金は大別して返却が必要なものと不要なものがあるが、ここで問題なのは記事にもあるように前者で、その実態は教育ローンと変わりない。そこで、極力借りないように利用は呼びかけなかった。理由は記事のように返済できなくなる危険があるからだ(本人よりも保護者が借金に積極的なことが多いのが怖ろしい)。私自身も3年間300万円近くの奨学金を旧育英会から借りたことがあって、就職後の返済を急いだお陰でその約2割が返済不要となった。これなら真の意味での「奨学金」とギリギリ言えるだろう。いずれにしても、返済が必要な、特に利子付きのものは看板を付け替えて「公的教育ローン」とでもすればよい。それにしても自己破産とは!我が国の教育行政は間違いだらけだ。
一生懸命働いてやっと大学に入れてあげられた。今のような高校まで学費の援助はなかった。何にも習い事をさせてあげることも出来ず、本人のがんばりで進学した。当然奨学金も借りて、さあ就職という時にリーマンショック、仕事もなく、さらに二年大学院に行くことになった。やっと仕事が見つかったけど、やりたかった仕事でもなく給料も安い。私も病気で働けない。何百万もの金額をどう返して行くのか。何にもかなわなかった子どもを気の毒に思う。
奨学金を借りるか悩んだときに、親が「奨学金は自己投資。投資失敗はギャンブルと同じだ。失敗するかも、成功するかもわからない。お金の運用と思え!投資しないのも選択だ!」とアドバイスされた。
結果、勉強しないで就職するという投資運用した。
成績(スポーツ含めて)、他人がお金出してまでもというくらい優秀な人はともかく、ふつーの人は自分自身の価値を適切に認識しなければならない。
大学は行かなくても生きていける!生活費や光熱費とは、別物です
私も、父を亡くし、母1人で妹とソダテテもらいました。高校が私立でしたので、学費もかなりかかったと想います。母も父の年金もらいながら過ごしていましたが、パートもして、更に妹も同じ高校に1年一緒でした。県から奨学金を借りたんですが、なおかつ専門学校にも進学して、卒業してから自分で返済していましたが、就職氷河期で就職出来ませんでした。なのでパートしながら、家にも生活費出してさらに奨学金の返済…と。もうそれで一杯ですぐにお金なくなりました。なんの為に働いているんだろうかと自分が嫌になってきたのは事実です。
世論を盛り上げて奨学金返済を減らそう!こんなにも国が教育に予算を出さないで、看過されてきた方がおかしい。
私が少子化対策に一番有効なのは進学費用の助成や無償化だと思う。誰でも我が子には好きな道に進めるように応援したいと思うが、いまの経済状況では1人がせいぜい、という家庭が多いと思われる。また奨学金の返済に苦しむ若者のニュースが多くなってきてさらに、「安易に奨学金は借りられない」と思うと、ますます無責任に子どもを産むことはできない。と多くの夫婦は思うだろう。若者を経済的な苦しみから救うことは未来への投資でもあるのだから、救済してあげて欲しいと思う。