足立区が全額給付型の奨学金 来年度から大学生や大学入学予定者に
佐藤航 (2022年11月24日付 東京新聞朝刊)
足立区の近藤弥生区長は22日、大学生や大学入学予定者を対象にした返済不要の給付型奨学金を、来年度から給付する方針を発表した。上限額以内なら学費など必要な費用を全額給付する。区によると、自治体による給付型奨学金は定額制が一般的で、全額給付制は全国的にも珍しいという。
返済不要 家庭の収入や成績が条件に
対象は、保護者らが直近の3年以上区内に在住している年収800万円以下の家庭。本人の大学や高校時代の成績が、5段階評価に換算して4以上であることも条件になる。12月1日開会の区議会で、制度新設に伴う区育英資金条例の改正案を提出する。
上限額は学部などによって異なり、例えば私立理系なら4年間で約826万円。その範囲内で入学金、授業料、大学が学生に求める施設整備費を全額給付する。来年度の募集は40人で、来年1月から募集を始める予定。
足立区は貸し付け型の奨学金制度を設けているが、返済の負担が大きく利用者も減少していることから、新制度の導入を決めた。
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