坂戸市がプール授業を民間委託 2024年度から全市立小中、5年間で4億円の経費削減に
加藤木信夫 （2024年2月17日付 東京新聞朝刊）
埼玉県坂戸市は2024年度から、市立小中学校全18施設のプール授業を民間委託すると発表した。県内でも先進的な取り組みという。予算額は約8200万円で、市は民間委託により、必要経費を5年間で4億円削減できると見込んでいる。
老朽化が進む埼玉県坂戸市立小学校の屋外プール。新年度からは防火水槽として活用予定（市提供）
平均築年数は約46年 改修が必要だが…
市によると、現在の学校プール施設の平均築年数は約46年。耐用年数の30年を大幅に超え、大規模改修や一部改修が断続的に必要な時期にある。全面改修の場合は1施設当たり1億5000万円、一部改修でも同3000万円がかかるという。
市の担当者は「経費面のメリットに加え、児童・生徒たちが専門指導員の下、季節を問わず天候に左右されず屋内で授業を受けられる利点は大きい」と語る。
4カ所に委託 着衣水泳もプログラムに
委託先は市内のスイミングクラブなど4カ所で、対象児童・生徒は約7000人。利用時期は5月から翌年2月だが、学校により違いがある。水難事故などの際に命を守るため、プログラムには着衣水泳も導入する方針。
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坂戸市の英断に拍手。昨夏も「プールの水出しっ放し事件」が報道されたので、その辺りに市の背中が押されたのではないか。元教員としては「学校の負担が減る」という面で、やっと一つ改善されたのかなと溜飲を下げている。学校の先生方が「教えることのスペシャリスト」に一日でも早く戻れる日が来ることを祈っている。