小学校の教員、なり手不足が深刻 東京都の採用試験 倍率1.2倍は過去2番目の低さ

(2024年10月30日付 東京新聞朝刊)
 都教育委員会がまとめた来年4月採用の公立学校教員採用試験の結果によると、小学校の受験倍率は1.2倍だった。過去最低だった前回(1.1倍)よりは上がったが、依然、なり手不足が深刻な実態が浮かんだ。
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東京都庁

22年3.1倍→1.7倍 全体の倍率も低下 

 試験は今年7~8月に実施され、小中高、特別支援学校も合わせた全体で8570人(前年度比622人増)が受験。4999人(同73人増)が合格した。受験倍率は1.7倍だった。2022年度採用では3.1倍だったが、23年度2.1倍、24年度1.6倍と急激に低下。今回は過去2番目に低かった。

 校種別では、小学校教員試験の倍率の低さが目立ち、23年度1.4倍、24年度が1.1倍。今回の試験は受験者数が2441人(前年度比161人増)、合格者が2118人(同109人増)だった。国語や数学など教科ごとに採用する中学高校共通は2.0倍、特別支援学校は1.3倍だった。

 多様な人材確保のため、都教委が昨年度初めて実施した大学3年生の「前倒し選考」では、すでに一部科目試験を通過した1362人が受験し、991人が合格。教員経験者を主任教諭として任用する「キャリア採用選考」では165人が受験、22人が合格した。

 都教委選考課の担当者は「受験倍率は改善しているものの、選考制度の見直しやPRを引き続き強化していきたい」と話した。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2024年10月30日

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