「子どもが自由に遊べる場を」 感染対策との両立のヒントは コロナ禍が続いた2021年を振り返る
泥遊び、たき火、ハンモック…「学校や家ではできない」
「わあ~たき火だ」「ハンモックやりたい!」。歓声を上げて走り回る子や、恐る恐るたき火に木をくべる子、かなづちを持って木で何かを作る子―。12月中旬、杉並区の柏の宮公園の一角で開催されたプレーパークでは子どもたちが初冬の週末のひとときを満喫していた。
「自分の責任で自由に遊ぶ」がモットーのプレーパークでは、たき火や泥遊び、工作、木にくくり付けられたブランコやハンモックなどのロープ遊具ができる。参加は無料で、「プレーリーダー」と呼ばれるスタッフが常駐して見守る。
杉並区の小学2年村田大河君(7つ)はたき火のそばへ。「あったか~い」と言いながら、火をのぞいたり、木をくべたりしていた。「学校や家ではできないことができるから好き」という。
工作コーナーでは7歳と4歳の姉妹がのこぎりやかなづちを持ち、黙々と木で何かを作っていた。途中、くぎを持つ指を軽く打って手を引っ込める場面もあったが、姉は「のこぎりやかなづちが使えてうれしい」と笑顔を見せた。
窮屈な状態の子どもたち エネルギーを発散できるように
「新型コロナウイルス対策で、学校でも黙食やマスク着用などで、子どもたちは窮屈な状態。ここでは、エネルギーを発散できるようにと心掛けています」。運営するNPO法人杉並冒険あそびの会副代表理事で、プレーリーダーの丹羽史泰さん(54)が話す。
プレーパークは新型コロナ感染拡大を受け、2020年4~6月は休止したが、屋外という利点も生かし、感染対策をしながらできるだけ以前と変わらない形で再開した。
「あれもダメ、これもダメとは言わない。経験で知って」
遊ぶ前の検温や消毒はもちろん、小学生以上の子にはマスク着用をお願いし、小まめに手洗いするよう声かけもする。子どもが密集しがちなたき火にはより注意を払い、焼き芋や焼きマシュマロなどの調理は中止した。スタッフが様子を見て、距離を取るよう声をかける時もある。
「あれもダメ、これもダメとは言わない。安全でないものがあることも経験で知ってほしい」と丹羽さん。工作もプロセスが大事で、完成は求めないという。
大人に必要な視点は? 面白がって一緒にやってみること
親子の時間が増える年末年始。20年以上、プレーパークで子どもに接してきた丹羽さんは「子どもの世界に大人が入り込んで」と勧める。
コロナ禍で制限された遊びもあるが、大掃除や、おせちづくりも、親子で一緒にやれば子どもにとって遊びの1つになるかもしれない。「これは子どもの遊び、これは大人がやること、と決め付けずに面白がってやってみる視点が大人に必要。完成形や完璧を求めず、途中のプロセスを楽しんで」と話した。
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい
コロナ禍の中でだれもが大変なおもいをしている、とりわけ子どもたちは我慢の連続、なんとしてもこのような場所が欲しい、燃え盛る竈門に枝を入れる、葉っぱを入れる、変わりゆくさまが面白い!寒い北風の中、暖をとりたいと大人は囲みがち、一歩譲って、面白がる姿を見ているのもあったかいでしょうね。
子どもたちと、見守る大人の関わり、いい記事