校庭に埋まった釘やペグ、1万5000本もあった 金属探知機の再調査で5倍に 杉並区の小中学校・保育施設
原田遼 (2023年7月13日付 東京新聞朝刊)
東京都杉並区立荻窪小学校で4月、校庭から突き出た釘で転倒した児童がけがをした問題を受け、区は全区立小中学校を含む学校や保育施設など69ヶ所の校庭や園庭での一斉調査の結果をまとめた。地中に埋まっていた釘やペグ(くい)は、約1万3000点。そのほか缶やパイプなどの金属ごみを含めると、確認された釘類は計1万5024点に上った。
目視では約3000点「予想以上だった」
杉並区教育委員会によると、これまでの目視による点検で約3000点だった釘類は、金属探知機を使った再調査で約5倍に増えた。区教委の担当者は「予想以上の数字だった」と話す。施設別では、925点が見つかった四宮小が最多だった。
区教委は今月5日、校庭で釘を使わないよう各校に通知した。地表に露出する部分が「逆U字」のペグは危険性が少ないとして認めるが、事前に数量を記録し、使用後に取り除くよう徹底させる。毎月の施設点検の確認事項にも、校庭の「危険物の有無」を追記した。
4月に児童が左脚に10数針を縫うけが
事故では児童が左脚に10数針を縫う裂傷を負った。
5月の東京新聞の報道後、杉並区は事実を公表し、全小中学校のほか特別支援学校や幼保一体型施設も含めた一斉調査に取り組んでいた。文部科学省も報道を受け、各教育委員会を通じて全国の学校に校庭の点検を要請。江東区で772点、葛飾区で350点の釘類が見つかった。ただ、調査方法や公表方法は自治体によってまちまち。「調査は要請したが、報告は求めていない」(練馬区教委)という例もある。
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知りたい
釘の種類を分類し、まとめたデータを示して頂けないだろうか。そうすると釘が校庭に落ちるまでの経緯に想像がつき、問題の解決につながるような気がする。