歌を間違えた子に「耳が悪いのかな」 裾野市の市立保育園で不適切保育 市が謝罪
今坂直暉 (2023年7月26日付 東京新聞朝刊)
静岡県裾野市の「裾野市立東保育園」で、保育士2人が強い口調や乱暴な言葉で指導したり、園児が描いた絵をバカにしたりするなどの不適切保育があったことが市への取材で分かった。市は関係者からの通報を受けて調査。2人は事実関係を認め、市は園児や保護者に謝罪した。
4歳児クラス18人の担任と担任補助
裾野市によると、2人は園児18人が在籍する4歳児クラスの担任と担任補助。6月6日に不適切保育を関係者からの通報で認知。翌日、2人の不適切な発言が記録された音声データを入手した。
裾野市によると、着席しなかったり指示に従わなかったりした園児に大声で注意したほか、歌の歌詞を間違えた園児に「耳が悪いのかな」などと発言したなど複数の不適切行為を確認。被害を受けた園児は少なくとも数人はいるとみられ、保育士2人は担任を外れ、現在休んでいるという。
昨年には市内の別の私立園で虐待
裾野市の調査では「虐待に該当する事案はなかった」とした上で、さらに調査するとした。
昨年11月には市内の私立さくら保育園で保育士による虐待が明らかになり、市は再発防止を求めてきたが、市立保育園でも不適切保育が発覚。市の担当者は園児と保護者に謝罪した上で、「再発防止策も考え直さないといけない」と話した。
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