児童福祉司が足りてません…東京都98人不足、全国ワースト2位
坂田奈央 (2018年6月29日付 東京新聞朝刊)
東京都目黒区で5歳の女児が両親から虐待を受け死亡した事件を巡り、児童福祉司の不足が指摘されている問題で、東京都は配置基準に対して98人足りていないことが分かった。厚生労働省が28日の野党合同ヒアリングで、児童相談所(児相)を設置する69の都道府県や政令市ごとの充足状況を示した。東京都は全国でワースト2位にあたり、最悪は大阪府で106人の不足だった。
配置基準は「人口4万人に1人以上」
児童福祉司は児相で虐待や非行に対応する職員で、児童の面談や保護者の指導にあたる。児相は都道府県と政令市、指定された中核市が設置している。福祉司の配置基準は法令で「人口4万人に1人以上」とされている。
名古屋市は基準より34人多い配置
厚労省が示したのは、配置基準と実際の配置数を比較した2017年4月1日時点の人数。東京都は基準342人に対し、配置は244人にとどまった。不足のうち、関東圏では埼玉県24人、千葉県20人、神奈川県13人などが目立った。基準を超えた自治体もあり、トップの名古屋市は34人多い96人の配置だった。
ヒアリングでは野党側が「体制強化が遅れている自治体に国として指導すべきではないか」と指摘。厚労省の担当者は「(各自治体に)どう考えているか聞きながら進める」と答えた。
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