マスク品薄なら「ハンカチマスク」を ヘアゴムで簡単に作れます 新型コロナ対策で注目

小中寿美、吉田瑠里 (2020年3月12日付 東京新聞朝刊に一部加筆)

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、マスクの品薄状態が続いています。ハンカチで簡単に作る方法を紹介します。不織布製に比べると効果は劣りますが、専門家は「今のように入手が難しい状況なら代用品として使ってもいいのでは」と話しています。

服飾メーカーが提案 洗って何回も使える

 服飾雑貨メーカーの川辺(東京都新宿区)は先月から、自社のホームページやYouTubeなどで、ハンカチマスクの作り方を公開している。用意する物は好きな柄のハンカチとヘアゴムなどのゴム。

写真

①半分に折ったハンカチを横長になるよう、さらに半分に折る
②横幅を3等分した位置に、輪にしたゴムを左右から通す
③④両端を中央に向けて折る

―と作り方は簡単だ。商品本部広報室の図子(ずし)隆也さん(47)は「洗って何回も使えるのが利点」と話す。

 ウイルスは、感染した人がせきやくしゃみ、会話をした際に出る飛沫に含まれる。マスクは、これらが周囲に飛び散るのを防ぐ。「ハンカチマスクも飛沫をとらえる効果は期待できる」と話すのは、愛知医科大感染症科教授の三鴨広繁さん(59)。風邪の症状があるなら、他の人にうつさないようできるだけ身に着けたい。

予防効果は限定的 使ったら必ず洗うこと

 一方、予防の効果は限定的だ。マスクと顔の間には隙間があり、不織布製でも、ハンカチ製でも飛沫の侵入を100%防ぐことはできない。ただ近い距離で感染した人を看病する場合などに飛沫を直接浴びることは避けられる。「ハンカチはどの家庭にもあるので、極端な品不足の今なら試してもいいのでは」と三鴨さん。「何枚も重ねて作るとより良い」とも。

 マスクには顔を手で触る回数を減らす効果も。ウイルスの付いた手で口や鼻などを触ると、粘膜から体内に侵入する原因になる。いずれにしても「使ったら洗うことが大事」と呼び掛けている。

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