ヤングケアラーは私たちのすぐ隣にいるかも 小平南高の生徒がリーフレット「高校生×ヤングケアラー」作成
岡本太 (2023年6月5日付 東京新聞朝刊)
大人の代わりに日常的な家事や介護を担う「ヤングケアラー」について、同世代の若者にもっと知ってもらおうと、小平市の都立小平南高校の生徒会有志5人がリーフレットを作成した。生徒たちは「理解が広がれば、ヤングケアラーの子たちの支えになるはず。一人じゃないよって伝える力になれば」と話す。
体験談や自治体の相談窓口を紹介
リーフレットは縦20センチ、横10センチの三つ折りタイプで、タイトルは「高校生×ヤングケアラー」。ヤングケアラーとは何か、どれくらいいるのか、イラストや図を交えながら分かりやすく説明している。
ヤングケアラーの人に向けては「あなたを思っている人がいることを知ってほしい」とメッセージを掲載。障害のある兄を持ち、介助を手伝っているというメンバーの体験談も載せ、自治体の相談窓口なども紹介した。
メンバーは中村莉子さん(18)、遠山未空さん(17)、豊島彩友さん(18)、白石歩夢さん(17)、岡田柚碧さん(16)の5人。今年3月、若者支援の関係者からヤングケアラーについて話を聞いたことをきっっかけに、市役所などへの取材を進め、約3週間かけて制作した。
公共施設や学校もに置いてほしい
中村さんは出来上がったリーフレットを手に「ヤングケアラーは、私たちのすぐ隣にいるかもしれない。私たちにできることは何だろうと、考えながら作りました。同世代の子たちに手に取ってほしい」と話した。
厚生労働省の調査によると、ヤングケアラーは中学生では17人に1人、全日制の高校生では24人に1人にのぼる。自分がヤングケアラーと自覚していなかったり、相談できなったりする当事者も少なくなく、どう支援につなげるかが課題となっている。
5人は制作したリーフレットを今後、公共施設や学校などに置いてもらえるようデータを提供する予定。小平南高校で希望者を募っている。
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