〈えほん〉「おばあちゃんの白い鳥 ~ガザのものがたり~」作・マラク・マタール 訳・さくまゆみこ
長壁綾子 (2024年11月6日付 東京新聞朝刊)
マラクはパレスチナのガザに住む女の子。イスラエル軍が町を占領している。
一家は毎週、おばあちゃんを訪ねる。おばあちゃんの白い鳥を見て、自分たちもかごの中にいるようだと話すマラク。ある日、大きな爆発が起き、一家は50日ほども外に出られなくなった。そんな中、描いたまま忘れた絵を見つけて…。
2014年、イスラエル軍のガザ侵攻で家から出られなかった作者が、絵を描くことで恐怖を紛らわした実体験を描いた物語。現在も日常が奪われている人たちがいる悲しみを改めて考えさせられる。
1980円。講談社=電話03(5395)3534。
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