柏市が独自に児相設置 全ての子どもや若者が気軽に来られる場に 2027年2月に業務開始へ

林容史 (2026年3月22日付 東京新聞朝刊)
 千葉県柏市は、児童相談所を中核とした複合施設「(仮称)こども・若者相談センター」を来春までに開設する。中核市が独自に児相を設置することで、子育て家庭や自立を目指す若者を継続的に支援して特色を打ち出す。担当課は「全ての子どもや若者が気軽に相談や遊びに来られる場所を目指す」と話す。
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エントランスホール内装イメージ(柏市提供)

野田市の心愛さん虐待死で対応が問題視

 児相設置市として政令指定を受け、2027年2月に児相の業務を開始する予定。そのほかの施設は2027年4月に開所する見込み。施設は、昨年に閉館した青少年センター(柏市十余二(とよふた))跡地で建設が進む。

 児相は18歳未満の子どもに関する相談や虐待対応、一時保護などを担う専門の行政機関。都道府県や政令指定都市が設置する。2016年6月の児童福祉法改正では、中核市の児相設置促進が明記された。

 2019年、野田市で小学4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が親の虐待を受けて亡くなる事件が発生。虐待を訴えた心愛さんのアンケートをコピーして親に渡した小学校とともに、一時保護を解除するなどした児相の対応が問題視された。

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建設が進む柏市の「(仮称)こども・若者相談センター」=同市で

150人体制 「ケアリーバー」支援も

 千葉県柏児相が所管する柏市など5市の人口は計140万人と規模が大きく、市は独自に児相の設置を準備してきた。

 児相には一時保護所をはじめ、面談や心理的検査をするスペースを設ける。一般エリアには、未就学児や親同士が交流できる「はぐはぐひろば」、中学・高校生世代の居場所、カフェなどを整備する。児童養護施設や里親家庭などの「社会的養護」を離れ、困難に直面している若者、いわゆる「ケアリーバー」の支援にも力を入れ、相談に乗り、居場所をつくる。

 社会福祉士や児童心理司、保育士などの専門職を含む職員150人ほどの体制でスタートする。

開放的なデザイン、プライバシー保護

 建設中の施設は鉄筋コンクリート3階建てで延べ床面積約7120平方メートル。ユニバーサルデザインや省エネに配慮する。開放的なデザインを取り入れながら、プライバシーが保護できる動線を確保する。建設費は約54億2000万円。

 柏市こども相談センターの松下尚樹統括リーダーは「市民にとって身近で、誰もが気軽に来られる施設にしていきたい。日ごろから、家庭との間で何でも相談できる関係が築ければ、児童虐待など問題が重篤化する前に支援につなげることができる」と話している。

元記事:東京新聞デジタル 2026年3月22日

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