小児がん経験した子がサンタ役、入院中の子どもにプレゼントを 活動継続へ「みんレモサンタ基金」
「応援しているよ」手作りカードも添えて
「みんなのレモネードの会」のメンバーで、横浜市鶴見区の小学4年林和樹君(10)は、20日に神奈川県立こども医療センター(同市南区)を訪ね、院長に、子どもたちが皆で遊べるカードゲームやおもちゃなどのプレゼントを託す予定だ。
林君は5歳の時に脳腫瘍を発症。慶応大病院(東京都新宿区)に8カ月入院した。その後、再発を経験。昨年、3回目の再発が分かり、新たな治療を受けるため同センターに転院した。今は定期的に通院しながら学校生活を送っている。
2年前に慶応大病院で初めてサンタ役を務め、今回は2回目。画用紙でサンタを何人も作り、プレゼントと一緒に渡す手作りのカードに貼った。自身も初めての入院時、クリスマスもお正月も病院で過ごした経験があり、「プレゼント楽しんでね」というメッセージに「応援しているよ」と励ましの言葉を書き添えた。
林君は自分の気持ちを言葉にするのが不得意だが、母明子さん(45)は「つらい治療を乗り越えてきたからこそ、今頑張っている子の気持ちが分かる。病気の後遺症もあって内向的になりがちだが、自分にもできる、自分にしかできないことがあると、自信を持って歩んでもらいたい」と願う。
コロナ禍で資金不足 寄付を募っています
「みんなのレモネードの会」は小児がんの当事者と家族、支援者らが「小児がんのことを知ってほしい」と2016年に発足。「みんレモサンタ」は小児がんを患った子どもが闘病生活を送る子どもに喜んでもらう体験を通じ、自己肯定感を高め、社会経験を得られるようにと翌年から始めた。
プレゼントはあらかじめ病院側に希望を聞き、入院する子ども全員宛てに、プレイルームなどで遊べるようなおもちゃを届ける。サンタ役の子自身が治療を受けた病院に贈る仕組みだ。
直接届けられない場合の郵送代などを含め、1カ所あたりの予算は1万5千円程度。サンタ役の希望者は来年も増えると見込まれるが、小児がん啓発のためにレモネードを売る「みんなのレモネードの会」の活動は、新型コロナウイルス禍で制限され、資金確保が難しい状況という。
「みんレモサンタ基金」への寄付は来年2月15日の国際小児がんデーまで、寄付プラットフォーム「Syncable(シンカブル)」で募っている。
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