大学生が子育て応援「給食カフェ1年6組」 揚げパンにソフト麺…給食風ランチを格安でどうぞ 大宮で6月末まで

浅野有紀 (2023年5月11日付 東京新聞朝刊)

「給食カフェ1年6組」を運営する(左から)新井さん、井神さん、黒川さん

 子育て世代を楽しい食事の場で応援しようと、幼なじみの大学生3人が「給食カフェ1年6組」を開店した。さいたま市大宮区で毎週日曜、6月末までの期間限定。コンセプトは安価で懐かしんでもらえる“給食風ランチ”だ。3人は「気軽に立ち寄れる癒やしの場所にしたい」と話している。

バイト先の保育園で親の苦労を知り…

 3人は、いずれも浦和区の大学3年井神有沙さん(20)、黒川彩乃さん(20)、新井来海(くるみ)さん(20)。中学でともに過ごしたクラス「1年6組」を店名に掲げた。

 カフェを発案したのは井神さん。大学1年のときからアルバイトしていた保育園で、走って迎えに来たり、朝から延長保育を申し出たりする親の姿に、子育ての大変さを実感。2年になった夏、「何か応援できることがしたい」と思いを巡らせ、2人を誘い、子ども食堂や食品などを無償配布するフードパントリーでボランティア活動をした。

 子ども食堂は「こんなに気軽に来られるんだという発見があった。困っている人が行くイメージだった」と井神さん。カフェならもっと気軽に来てもらえると思いついた。

小学生以下は150円、大人は500円

 栄養バランスの整った食事を安心して食べられるよう、コンセプトは「給食」。不動の人気を誇る揚げパンとソフト麺をメインにした。

写真

揚げパンセット(井神さん提供)

 調理は手の空いているメンバーが担当。大人500円、小学生以下150円という価格設定にこだわり、コスト削減のため、仕入れは業者に注文せず、授業の合間にスーパーに買い出しに行くなど工夫する。

ソフト麺セット(井神さん提供)

SNSで話題に 親子連れで盛況です 

 3月上旬、3カ月間の目標で、大宮区のシェアキッチン「クロックキッチン氷川参道店」内に開店。InstagramなどSNSや口コミで広まり、親子連れらで盛況だ。「子育てのことを考えてくれてうれしい」「うちの子は普段あまり食べないのに、ここではたくさん食べた」とうれしい感想が寄せられるという。

 資金調達のため実施したクラウドファンディングで目標の30万円を達成し、6月末まで延長できそう。井神さんは、子育て世代だけでなく「学生含め全世代が気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話している。

 「給食カフェ1年6組」は午前10時半~午後2時。LINE公式アカウント「@682funul」からの予約制だが、空きがあれば当日来店も可。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年5月11日

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