あなたのまちの取り組みは?~2019年度「まちの子ども予算」②関東地方の主要自治体編
◇神奈川県
〈横浜市〉小学校で教科ごとに違う教諭が教える体制の整備(5100万円)
担任が全教科を教えるのが一般的な小学校で非常勤講師を採用、5、6年生に限り中学校のように教科ごとに違う教諭が教える仕組みを新たに8校で導入します。すでに実施中の8校で、教諭が授業の準備に、より多くの時間を使うことができ、授業の質が上がる効果が確認されたため、拡大します。
〈川崎市〉市立小中学校で「寺子屋」(7939万円)
放課後に週1回、地域住民が子どもたちの学習を支援する寺子屋を、98カ所で開講します。2014年度に一部地域で始め、人気を博しました。18年度の47カ所から倍以上にします。ボランティアの講師役は、定年退職した元会社員や保護者などさまざま。やるべきことが明確なため、集まりやすいといいます。
〈相模原市〉ひとり親家庭の子どもの学習支援(3295万円)
児童扶養手当を受給する世帯の中学生を対象に月4回、家庭教師を派遣します。1回当たり90分で、生活習慣の改善や学習習慣の定着を図ります。本年度に取り組みを始め、希望者が定員の100人を上回る盛況ぶりだったため、新年度は定員を30人増やします。将来に夢と希望を持って成長してもらうことが狙いです。
◇埼玉県
〈さいたま市〉 人工知能(AI)による保育所入所選考の効率化(約655万円)
富士通が開発した自治体向けの業務支援ソフトを導入することで、複雑な条件に基づく入所希望者の割り当て作業が瞬時に完了します。これまでは職員30人が8000人以上の振り分け作業を丸3日間以上かけて行っていましたが、職員の負担軽減になるほか、保護者に選考結果の通知を早くできる利点もあります。
◇千葉県
〈千葉市〉フリースクールの子どもの学習支援(200万円)
フリースクールに通う不登校の児童・生徒のため、インターネットを活用した学習支援を始めます。IT学習支援ソフトを活用してもらうことで、勉強の遅れに対する児童生徒の不安を和らげる狙いです。市内でフリースクールを運営する一つの団体にソフトを提供し、子どもたちに使ってもらい、効果や課題を検証します。
〈市川市〉待機児童対策で保育所整備など(約20億9400万円)
待機児童が昨年10月時点で466人と多いため、認可保育所3施設の新設や賃貸物件で6施設を整備するなどして定員を803人増やします。さらに賃借料補助で計約1000人の定員増を目指します。子どもの医療費助成には約14億8400万円を充て、保護者の所得制限撤廃を現在の小学3年から中学3まで拡大します。
◇茨城県
〈水戸市〉民間保育所の増改築に補助(3億5010万円)
2019年1月時点で市内に150人いる待機児童の解消を目指して、2施設に対し、20人の定員増を条件に増改築を支援します。補助額は最大で1施設当たり1億7000万円。このほか別の2施設に対しても、防音工事の費用を補助します。いずれも4月以降に要項を作成し、募集を始めていきます。
◇群馬県
〈前橋市〉産後の母親の心身ケアと育児サポート(471万円)
出産し退院した後でも、育児のサポートが受けられるように複数の医療機関に事業を委託します。親族が遠方に住んでいて十分な援助を受けられず、体調が優れない人が対象です。期間は7日間で、宿泊とデイサービスが利用できます。助産師から母乳の指導を受けるなど、育児への不安を解消してもらう狙いがあります。
◇栃木県
〈宇都宮市〉虐待防止へ心理の専門職配置(506万円)
虐待や貧困などで子どもの養育が難しい世帯を見守っている市の子ども家庭支援室に臨床心理士などの専門職2人を配置します。異変などの情報が寄せられた家庭を訪問し、子どもの様子や親子関係などを把握し、心理的なケアに努めます。県の児童相談所などの専門機関とも連携することで、より迅速な対応が期待できます。
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