外国籍の子の学習支援拠点 荒川のNPOが4度目移転して再出発 高校進学目指す
青木孝行 (2021年9月28日付 東京新聞朝刊)
外国にルーツを持つ子どもの学習を支援する東京都荒川区の認定NPO法人「多文化共生センター東京」荒川校が、これまで教室にしていた区の施設の廃止に伴い、近くの賃貸ビルに引っ越した。14日、再出発となる初めての授業があり、生徒8人がレベル別の2クラスに分かれて、日本語の文法を学んだ。
主に中学卒業後来日した子が対象 日本語、英語、数学を教えます
法人は、2006年に設立。杉並校との2拠点で、主に中学卒業後に来日した子どもに日本語、英語、数学を教えている。荒川区内の民間アパートで開校した荒川校の移転は、これが4度目。3年半前から借りていた旧教育センターは、防災公園に整備する予定がある。区との貸借契約は8月末までだった。
法人によると、引っ越し先は荒川区だけでなく、台東、文京、足立区にも候補を広げて探したが、30カ所以上から断られるなど難航した。7月に入り、ようやく理解ある家主に巡り合うことができたという。昨年8月、中国人の父母の仕事の関係で来日した板橋区の女子生徒(17)は「きれいな場所で、落ち着いて勉強できた」と喜んだ。
コロナ禍の入国制限などの影響で、荒川校の生徒数は昨年の半数ほどの13人に減った。枦木(はぜき)典子代表理事(69)は「勉強をしたい外国籍の子どもがもっと来てくれればうれしい。高校進学を目指す子どもの存在を多くの人に知ってほしい」と話していた。荒川校は荒川区荒川3の74の6、メゾン荒川Ⅱ201。問い合わせは=電話03(6807)7937=で受け付けている。
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