子ども10万円給付、クーポン採用は7自治体のみ 高崎市や千葉県大多喜町など 「地元経済の活性化を考慮」

(2022年1月17日付 東京新聞朝刊)
 18歳以下への10万円相当の給付で、山際大志郎経済再生担当相は14日の記者会見で、全国1741自治体のうち、5万円分をクーポンで支給するのは7自治体しかないことを明らかにした。使い勝手が悪いため、クーポンを採用した自治体は0.4%しかなかったが、山際氏は「選択肢としては決して悪くなかった」と話した。

99%超の自治体が「現金のみ」 

 政府が昨年12月27日の締め切りで全自治体の動向を調査した。政府の当初の方針通りにクーポン給付をすでに決めた自治体は5つで、群馬県高崎市と千葉県大多喜町、高知県土佐清水市、山口県防府市、熊本県天草市。残り2自治体も手続き中だという。

 高崎市は既存の「子育て応援商品券」の仕組みを活用。富岡賢治市長は昨年12月に公式ユーチューブチャンネルで、「『地元経済の活性化』を考えた場合、現金のみの給付という手法はないと確信している」などと市民に理解を求めた。

 大多喜町は独自事業の地域通貨カードに、18歳以下の子ども1人当たり5万円分のポイントを付与し、今月下旬から対象世帯に配布する。担当者によると、「できれば現金にしてほしい」といった町民からの電話やメールはあるが、多くはないという。

 一方、クーポンを全く使わず現金のみで配る自治体は99%を超え、一括給付の自治体が1402、2回に分けて支給するところは332だった。

 18歳以下への10万円相当の給付を巡っては、政府は当初、現金とクーポンの組み合わせを原則としていた。だが、巨額の経費がかかることなどから、自治体や野党から批判の声が相次ぎ、無条件で全額現金での給付も可能にすると変更を余儀なくされた。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年1月14日

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